おはようございます。

 

Shortmanです。

 

今週は大事なイベントは2つだけ。

 

1.FOMC(26・27日)

 

2.日銀金融政策決定会合(28・29日)

 

私の予想は以下の通り。

 

FOMC → 現状維持

 

日銀金融政策決定会合 → 現状維持(できてETFか社債の購入枠拡大とマイナス金利)

 

ECB理事会は先週21日に行われ、現状維持でした。

 

ロイター, ECB理事会後のドラギ総裁発言要旨

 

米国は6月の雇用統計の数字が改善し、既に完全雇用状態で賃金の上昇圧力が強いが、物価もなかなか上昇せず、他の経済指標を見るとそこまで経済力は回復していない。

 

なので、今回は利上げなし。

 

FRBが利上げが難しいとほぼ全員が予想している中で、日銀に注目が集まっている。

 

Bloomberg, 過去最高の8割が追加緩和予想、問われる「本気度」-日銀サーベイ

 

『日本銀行が今週開く金融政策決定会合で追加緩和に踏み切るとの見方が、異次元緩和導入以降の過去最高に達したことがブルームバーグのエコノミスト調査で分かった。2%の物価目標の早期達成のためには何でもやるとしてきた日銀の本気度合いが問われており、緩和がなければ円高が進むとの見方が多い。

 

エコノミスト41人を対象に15-22日に実施した調査で、日銀が28、29日の会合で追加緩和を行うとの予想が32人(78%)と圧倒的多数を占めた。 直前予想としては4月会合前(56%)を抜いて、量的・質的金融緩和が導入された2013年4月3日会合(100%=対象13人)以降、最も高くなった。』

 

金融政策は薬みたいなもんで、病気の症状はいくぶん緩和させるが、病気そのものを根治させることはない。直すのは自分自身の生命力。日本経済には構造改革と規制緩和が必要だと唱えているが、全然進まない。なのにマーケットはレベルが低い連中ばかりで、毎回毎回こんなことをしている。

 

緩和があろうがなかろうが、確実円高だよ!

 

だって、中身を見てよ!

 

『追加緩和の具体的な手法については、エコノミスト39人(複数回答)のうち指数連動型上場投資信託(ETF)の買い入れ増が28人(72%)と最も多く、マイナス金利の拡大(25人、64%)、マネタリーベース増加ペースの引き上げ(20人、51%)、長期国債の買い入れ増(18人、46%)、不動産投資信託(J-REIT)の買い入れ増(14人、36%)と続いた。』

 

私は先週から日銀の金融政策決定会合は基本は現状維持で、できてETFやREIT、社債の購入枠拡大とマイナス金利の拡大だけと主張しているので、こんなバカなことをしてもまた円高になるだけだ。

 

今の金融業界はあまりにもレベルが低過ぎるな。

 

では、現状維持の理由を解説しよう。

 

G20が終わった。

 

Bloomberg. G20声明:世界経済回復で政策総動員-英離脱の影響に積極対応

 

『中国・成都での20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は24日、信頼感と経済成長を高めるためにすべての政策手段を活用することをあらためて公約した共同声明を採択して閉幕した。声明は追加的な金融刺激策よりも、財政・構造政策を一段と強調した。

 

米国内でもようやくそういう認識になってきている。

 

Bloomberg, 米金融当局、財政サイドからの支援要請強める-単独での対応に限界

 

『それはもっと根深いもので、人口動態や生産性をめぐる負のトレンドや他の長期的な要因だ。このような諸力に対処する上で、金融政策にできることはほとんどない。米金融当局からは、セントルイス連銀のブラード総裁をはじめ、立法府からの支援の必要性を訴える声が強まっており、連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長も6月に上院銀行委員会で、財政政策が「支持的な役割を担っていない」と指摘した。

 

金融政策は資産価格のバブルには貢献するが、根本的な治療法ではい。そこで、財政政策や構造改革の重要性にようやく移行してきたが、財政政策もまたニンニク注射みたいなカンフル剤で、構造改革や規制緩和を行って、自国経済の大力をつけていないと、全く効果は無いけどね。特に、日本は。

 

先週のECB理事会では現状維持。緩和余地を残している。今週のFOMCも現状維持が濃厚だが、ドル高傾向にある中で、円安に誘導するために日銀だけが緩和を行うなんて米国が認めないので、敗戦国としてできない。

 

そんな中で、大事なヒントがこの記事から得られる。

 

Bloomberg, 日銀総裁:「必要なら追加緩和措置も」G20で説明へ、国債引受は禁止

 

『日銀が政府財政支出をファイナンスする「ヘリコプターマネー」については、「何を意味しているのかいろいろな人で違いがあり、一概に答えにくい」と断ったうえで、中央銀行による国債の直接引き受けに関しては「日本を含めて先進国では歴史的な教訓から禁じられている」と指摘した。

 

バーナンキ前FRB議長が来日したこともあり、ヘリコプター・マネーへの期待が急浮上したが、さすがにそんなことは行わない。いや、行えない。

 

そして、次が大事なヒントだ。

 

『黒田総裁は「経済、物価の観点から金融緩和している状況の下で、政府が財政政策を活用するということになれば、相乗効果として景気に対する効果がより大きくなる」とし、「ポリシーミックス自体はマクロ政策としておかしいことではない」と述べた。』

 

今後政府が20兆円規模の張りぼて経済対策を行うのだが、そのタイミングに合わせて金融緩和策を講じた方が、日本政府との共同歩調を採っているという意味でも市場への安心感を与え、ポリシー・ミックスの効果が大きくなると予想されるので、今回無理して緩和せずに政府の経済対策が具体的決定するタイミングで、緩和策を行う可能性が高いと思われる。

 

そして、政府の経済対策案が8月中に閣議決定され、9月から10月にかけて補正予算が了承されるタイミングは、

 

ということで、今回の日銀金融政策決定会合は、現状維持を予想します。

 

まぁ、エリートさん達の80%が追加緩和を希望、失礼、期待している中で、現状維持を唱えるのは度胸が要りますが、ETFやREITの購入枠拡大や社債の購入も、マイナス金利も金融政策として効果がないことがわかっているので、拡大しても無意味なので、拡大しない方が副作用が少ないよね。どうせ円高戻されるだけだし。

 

 

前週7月18日週の概況:

先週からの流れを受けて、月末に控えた日銀の金融政策決定会合への期待からドル円は堅調に推移した。20兆円規模の経済対策やヘリコプター・マネーへの期待が高まり、一時107.47円まで円安が進行したが、その後BBC放送の黒田日銀総裁のインタビューが報じられ、ヘリコプター・マネーについて否定的な発言があったことから、ドル円は急落して、一時105.41円まで下落した。

 

 

今週の予想レンジ:

102円~108円

 

 

今週7月25日週の予想:

今週はFOMCが26日と27日に行われ、28日と29日に日銀に金融政策決定会合が行われる。米国は6月の雇用統計の数字が改善し、既に完全雇用状態で賃金の上昇圧力が強いが、物価もなかなか上昇せず、他の経済指標を見るとそこまで経済力は回復していないので、利上げは行われず現状維持かなと。会合の後の声明を見て判断したい。先週ECB理事会が行われ、現状維持が決まった。緩和余地を残していると思われる。そんな状況で、先週末に開催されたG20の会合を見ても、金融政策から財政政策へ焦点は移行している。 日本も参議院選挙の結果を受けて、20兆円規模の経済対策が行われると報道されており、経済対策の閣議決定が8月中、秋の臨時国会で第二次補正予算予算が成立して、経済対策が実施されると考えると、そのタイミングで日銀が金融緩和策を実施した方が、ポリシー・ミックスとして効果が大きいと思われる。そのため、今回の金融政策決定会合は現状維持を予想。仮に緩和策を行っても、既に行っていることの延長に過ぎず、ドル円は円高へと予想している。ただ、秋に向けて経済対策と金融政策のポリシー・ミックス期待が予想されるので、諸外国で金融危機でも生じない限り、大きな円高は望みが薄い。

 

 

定点観測:

ダウとドル円

INDU(7月25日)

ドル円と米2年債利回り

USDJPY(7月25日)

ドル・インデックスと米2年債価格

USD(7月25日)

VIX

VIX(7月25日)

VIX:VXV

VXV(7月25日)

金価格とドル・インデックス

GOLD(7月25日)

原油価格とドル・インデックス

WTIC(7月25日)

 

 

Shortman’s View

諸外国で金融危機でも生じない限り・・・

 

そんなことあるのか?

 

Bloomberg, イタリアだけでなくドイツの銀行も不愉快な脚光-健全性審査29日公表

 

『欧州では不良債権が膨らむイタリアの銀行の苦境が、公的資金による支援の議論を促した。しかし、29日に公表される主要銀行の最新ストレステスト(健全性審査)で注目されるのは、イタリアの銀行ばかりではなさそうだ。』

 

まぁ、氷山の一角だけど、7月14日の『イタリアとドイツの問題』というレポートを見直そう。

 

『これを見てほしい。

 

さらに今週の週報に、過剰債務の問題を解決しないと、今の経済危機はまた襲って来るよ的なことを書いたが、実は不良債権は世界に山積みだ。

 

不良債権比率

出所:内閣府, 平成24年度 年次経済財政報告 主要国の不良債権比率の推移
イタリアって、不良債権の比率が以上に高いなってことがわかる。そして、日本が一番しっかりしている。
ちなみに、イタリアの某(Banca Monte dei Paschi)銀行の株価を見ると・・・

Banca Monte dei Paschi

 

リーマン・ショックの時よりも株価が低いという。そして、10年前と比較して、株価は99.67%も下落している。

 

The End.

 

噂ではイタリアの銀行で取り付け騒動が起きているという中で、NY株式市場は上ブレしている。

 

Bloomberg, イタリア政府、第2の銀行救済基金を月内設置へ-関係者

 

『2人の関係者によると、新基金は20億ユーロ(約2320億円)規模で、既存の銀行救済基金「アトランテ」を補うことが目的。アトランテは政府が後押しし民間が主体となって4月に設立されたが、すでに銀行支援で2回の資金拠出を実施。イタリアの2紙は13日、残りの資金はモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナの不良債権100億ユーロ分の処理に充当することが検討されていると報じた。』

 

そして、イタリア全体の不良債権の問題よりもさらに質が悪いのが、我が古巣のドイツ銀行のデリバティブズの問題だ。

 

Kitco, Deutsche Bank to initiate the next “financial crisis”!

 

“The nominal value of derivatives risk that DBK holds on its’ books is $72.8 trillion, according to the banks’ April 2016 earnings report. What is astounding about this, is that a single bank owns 13% of the total outstanding global derivatives, which was a staggering $550 trillion in 2015.”

 

2016年4月の営業報告によれば、ドイツ銀行が保有するデリバティブズの帳簿価値は名目で728兆ドル(日本円で約7京2800兆円というもはや想像できない水準)にも及んでいる。何とも驚くべきことに、2015年時点で世界には5500兆ドルもデリバティブズの残高の内、ドイツ銀行1行でその13%を保有しているという。

 

DB Derivatives

出所:Kitco, Deutsche Bank to initiate the next “financial crisis”!
もはやドイツ本国のGDPの約16倍、EU全体の約5倍ものデリバティブズの残高をドイツ銀が保有している。今すぐドイツ銀がデフォルトする訳ではないが、何かあればドイツやEUで救済できる規模のデリバティブズの額ではない。
そんなこんなでドイツ銀行の今の株価は、10年前に比較して83.46%も下落し、リーマン・ショックの時より株価が安いという。

 

Deutsche

 

同じ100億円かせぐにしても、GSやMSが1000億円のエクスポージャーで100億円稼ぐのに対して、DB(ダメ・バンク)は1兆円をリスクに晒して、120億円稼いで利益が1位だとお祝いする本当にダメな投資銀行であった。

 

あんな頭の悪い守銭奴ばかりいるダメな銀行。腐ったバンカー達が、ドイチェを利用して私腹を肥やしただけかも知れない。

 

ということで、イタリアの銀行の次に、リーマン・ショック以上の爆弾であるドイツ銀行が控えており、円が単独で安くなるなんてあり得ない状況だってこと。

 

参考までに日本の銀行界ナンバー1の三菱東京UFJ(ちなみに、UFJは「U・うんこ・F・踏ん・J・じゃった」の略だとか・・・嘘です。)とドイツ銀行の過去10年の株価の推移を比較してみよう。

 

MTUvsDB

 

U・うんこ、F・踏ん、J・じゃった銀行(MTU)が64.78%の下落に対して、ダメな銀行(DB)は83.46%もの下落だ。

 

前述したように、日本は主要先進国の中でダントツに不良債権処理が進んでいる。

 

そんな状況でリスク選好が長く続いているのは、実は長期的に見て、リスク回避ではないのかと。中央銀行制度と不兌換紙幣制度の終焉が近づいているが故に、株式や金という政府債務に左右されない資産へ、投資家の資金がシフトしているせいではないか。

 

理由を簡単に書こう。

 

例えば、貴方がトヨタの株主になってしまえば、トヨタの株が下落することはあっても、日本政府が破綻して円がこの世から消えても、新しい通貨で貴方の持ち株が評価される。しかし、貴方がその金を現金や預金で保管していたら、マイナス金利の行きつく先は・・・紙切れなのだ。金、銀も同じ理由で長期的に値を上げてきているのではないか?ビットコインの誕生もこの事実と偶然ではない。

 

すべては必然なのだ。

 

以上のことを考えると、日本のメガバンクは世界的に見て「買い」ではないかと。マイナス金利で収益が悪化するならば、口座維持手数料をチャージすれば良いだけなので。だから先日示したように、邦銀のメガバンクの株主が、ほぼ半数近く外人投資家っていう意味がわかってくるのではないかと思います(^_-)-☆

三菱株主2

 

まぁ、イタリアは不良債権だから良いが、ドイチェは天文学的なデリバティブズだからな。ちょいと注意が必要かも。もっとも、ここまでわかってて世界的にドルの流動性がなくなるとかはないと思うので、危機にはならないと思うけど、不測の事態が生じれば、それなりの円高にはなるだろうね。

 

金曜の日銀政策決定会合の結果が出るまでのんびり待ちましょう!

 

今週もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

 

Good Duck!

Shortman

 

注意: 

投資は自己責任です。読者の投資判断の最終決定に、我々は一切関与しません。この情報を用いて読者の方が損失を被っても、我々は一切の責任を負いません。我々はNY市場が世界の金融市場の未来を決めていると考え、NY市場を中心に分析しております。我々が用いるデータ、チャート、ニュースは、誰でもインターネットで無料で用いることができるものだけを利用して、できるだけ正確に理解し、できるだけ簡潔に、かつ、わかりやすく皆様に伝えられるように心がけております。また、個別株の分析は行いません。先物(株価指数・為替・商品・一部オプション)のトレードに必要な情報のみ提供しています。

 

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