おはようございます。

 

Shortmanです。

 

先週14日(金)は失礼しました。

 

朝4時30分のバスで移動となっておりまして、レポートをお休みさせて頂きました。

 

さて、再び104円台へ戻されてしまったドル円ですが、世間のサラリーマン・アナリスト達はその理由を「12月に米国が利上げをするから」と、どこも同じように説明しています。

 

本当?

 

でも、私は9月のFOMCの前に12月の利上げを、市場は55%近く織り込んでいたので、9月のFOMCで利上げが実施されなかったから、10月前半に公表された米国の経済指標が中途半端な内容なのに、いきなり12月に米国で利上げが行われるから、円売り(ドル買い)をするとは思えません(そもそも利上げをすれば、景気後退に陥りかねない状況にあるにもかかわらず、利上げを主張する連中の発言は、ポジション・トークとしか思えません)。

 

なので、少しこの感覚的に違和感が残る「12月の利上げ期待でドル円が上昇する」という部分を少しだけ、自分なりに分析しておきます。

 

最初に、先週10月14日(金)に新たな米国のMMF規制の履行期限を迎えたこともあり、ドル資金の調達が困難になっており、ドル高へ向かいやすかった。米投信協会(ICI)によれば、MMF市場には2兆7,387億ドル(8月3日時点)もの残高があったのだが、今回はその内の35%を占める「プライムMMF」と呼ばれる商品に規制が強化された。民間企業や金融機関が発行するコマーシャル・ペーパー(CP)を中心に運用する商品。新規制ではリーマン・ショックのような危機が生じた場合に、解約が難しくなるので、対象外の政府系MMFへと資金をシフトさせている。一方で、CPで資金調達を行っていた主体は、LIBORがここ6月後半から急上昇しており、ドル資金の調達が難しくなり、実質的な利上げと同じ効果が生じていると考えられるます。

 

というか、これが7月以降のドル高のメイン・ストリームかも知れない。

 

そして、先週の週報にこう書きました。

 

『※確証はないですが、先週はポンドが下げを継続している期間でもあり、ドル円はポンドドルの相場の影響から3円ほどドル円は上昇したように見えます。好調な経済指標に、雇用統計への期待の高まりもあったと思いますが、先週のマーケットの主たるテーマが、ポンド売り・ドル買いとなり、そのドル買いの影響が、ドル円相場に影響を及ぼしたかなと考えられます。実際に、ポンド・ドル(ローソク足)とドル円(実践)のチャート見ると、ポンドドルとドル円の乖離幅が大きいことが確認できます。』

 

何となく感覚的に書いていたのですが、きちんと数字で見るために、円、ユーロ、ポンドの対ドルに対する下落率をみてみましょう。9月30日の各通貨の終値から、先週末14日(金)の終値で計算しております。

 

ドル円は2.73%の下落、ユーロは2.38%、ポンドは5.99%の下落となり、ポンドの下落率が一番大きいことがわかります。

 

次に、「米利上げを前提にしたドル円の上昇」説に対して、この日米の10年債利回りを比較したグラフを見てください。

 

日米10年債利回り10月12日)
正直、平行に推移しております。

 

仮に米国が12月に利上げを行うのであれば、日本が利上げを行わない以上、日米の金利差は平行ではなく、大きな乖離を生じさせないといけないと思います。しかし、市場は12月の米国の利上げを織り込むものの、日本の長期金利も同じように上昇しているので、日米の金利がドル円を大きく上昇させるほど拡大していないということです。また、実質金利ベースで判断するとしても、この2週間ほどで日米で期待インフレ率に差が生じてはいないと思います。

 

個人的な結論として、この2週間ほどのドル円の上昇は、12月の米利上げの影響以上に、英国のBriexsitのハードランディングに伴う英ポンド売りの影響によるところが大きいと思われます。

 

また、10月11日現在の投機筋の円買いポジションは、100.07円を下抜けできなかったこともあり、投機筋の円買いが22707枚減少した。しかし、新たな円売りは79枚しかなく、全体で見れば、22786枚もの大きな円買いの縮小だが、積極的な円売りの仕掛けは確認できていないと言えよう。

 

IMM(10月12日)
出所: CFTC, Current Legacy Reports: Chicago Mercantile ExchangeよりShortman作成。

 

ということで、本格的なドル円の上昇にはつながっていないと・・・個人的には思っています。

 

 

先週10月10日週の概況:

7日(金)に公表された9月の米雇用統計が予想よりも弱かったことを受けて、ドル円は一時102.78円まで下落した。しかし、12月利上げ期待を後退させるほど弱くもなく、ドル円は底堅く推移した。13日には104.62円と約2か月ぶりの高値をマークするなど、堅調な動きを示したが、中国の景気に対する不透明感から、再び103.32円まで急落した。その後は週末にかけて買い戻されて、104円台を回復して取引を終えた。

 

 

今週の予想レンジ:

102.00円~105.50円

 

 

今週10月17日週の予想:

12月の米利上げ期待とか、経済指標が好調だとかに関係なく、ドルは底堅い展開を維持する可能性が強い。先に述べたように、新MMF規制に伴うドル需要の高まりからLIBORが上昇しており、実質的に利上げの状態に陥っていることが大きい。その上に、12月のFOMCでも利上げ期待や英国のEU離脱問題によるポンド安からの逃避需要のドル買いも加わりそう。とは言え、利上げは景気後退のスイッチである。主要な株式市場で株安を招くだけでなく、新興国通貨の下落と資本流失を通じて、世界の金融市場をさらい不安化させるリスクも大きい。米国の経済指標は製造業を中心に、決して良いとは言えない。短期的に円安に振れるかも知れないが、ドル円の下落トレンドに大きな変更はないと判断しているので、前週と同じようなレンジを想定しています。

 

 

定点観測:

ダウとドル円

INDU(10月17日)

ドル円と米2年債利回り

USDJPY(10月17日)

ドル・インデックスと米2年債価格

USD(10月17日)

VIX

VIX(10月17日)

VIX:VXV

VXV(10月17日)

金価格

GOLD(10月17日)

原油価格

WTIC(10月17日)
今週も宜しくお願い申し上げます。

 

Shortman

 

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