おはようございます。

 

Shortmanです。

 

先日、米議会予算局(CBO)が大事なレポートを出しました。

 

CBO, The 2017 Long-Term Budget Outlook

 

アメリカの長期的な連邦政府予算のレポートなんですが、今後30年間で連邦政府の赤字と国債が急激に拡大して、2047年には連邦債務の対GDP比が150%を超えると予測しています。

 

歳入と歳出の内訳はざっくりこんな感じ。

 


しかし、歳入が歳出を上回る予測はないという。

 


あちゃー!

 

でも、いつもの国家のバランスシートの議論で考えるならば、政府債務の拡大≒経済成長であるから、一度この禁断の果実を口にした者は止められない止まらない。そして、この予算案であれば、米政府は赤字を埋めるべき国債を発行し続けざるを得ないので、株価は上昇し続けるかも知れない(気の長い話だが・・・)。

 

その時にドルの価値が今よりも高くなるのかと言えば、そうは思えない。何故ならば、アメリカも高齢化先進国である日本が来た道を同じように歩むからだ・・・と思います。

 


出所:財務省, 債務残高の国際比較(対GDP比)

 

そして、最後にこのグラフを見て面白いことに私は気が付いた。

 


ニワトリが先か卵が先かみたいだが、債務が膨らむと戦争が起きるのか、戦争が起きるから債務が増えるのかはわからないけれども、確実にわかっていることは、戦争の後には債務が減るということ

 

恐ろしい考えだが、債務を減らす為に大規模な戦争をして、戦後の復興計画で大規模なインフラ開発ビジネスが生まれて景気が良くなり、インフレと税収アップで債務が減るということなのか?

 

拡大した債務を消し去る魔法は「戦争」か・・・もしかして、北朝鮮へ攻撃を開始るとか?

 

ロイター, コラム:トランプ大統領、北朝鮮に「禁断のカード」切るか

 

仮に北朝鮮のミサイルが日本へ飛んで来ずに、朝鮮戦争第二弾となるかも知れず、そうなると日本は再び朝鮮特需でウホウホ(^_-)

 

どうだかな・・・でも考えると眠れなくなっちゃう(^_-)。

 

 

 2017年3月27日週の概要:

トランプ政権がオバマケア廃案の採択を見送ったことから、市場はトランプ大統領の政権運営能力に対して懐疑的になり、減税策やインフラ投資策への懸念も生じ始めており、先週からのドル安の動きを反映して週初に110.90円まで円高が進行した。その後は3月の米CB消費者信頼感指数が大幅に上昇したことや第4四半期の米実質GDP(確報値)が上方修正されたことを受けて、一時ドル円は112.19円まで上昇した。しかし、トランプ米大統領が貿易赤字の要因を調査するための大統領令に署名したことや、ダドリーNY連銀総裁が引き締めを急がない姿勢を示したことで再びドル売りになり、111.21円まで下落している。

 

今週の予想レンジ:

108.50円~113.50円

 

2017年4月3日週の予想:

先週と同様のレンジで、円高方向へのバイアスは維持します。理由はいくつかありますが、①オバマケア廃案失敗に伴うトランプ政権が公約に掲げてきた減税策やインフラ投資に対する財源確保の道筋が見えないこと。②連邦債務上限問題が制約になり、金融市場へ余分な資金が供給できていないこと。③トランプ政権の政権運営能力に対する懸念から、様々な政策を通すのに時間が掛かるだけでなく、政策そのものが骨抜きになれること。④追加利上げに耐えられるほどまでには、米経済成長の見通しが伸びていないこと。⑤米国が貿易赤字縮小を目的に口先介入していること。⑥北朝鮮情勢・・・などを考えています。

 

定点観測:

ダウとドル円


ドル円と米2年債利回り


ドル・インデックスと米10年債利回り


VIX


金価格


原油価格


Shortman’s View:

先月の30日(木)に米商務省経済分析局(BEA)が昨日公表した、2016年10~12月期(第4四半期)の米実質GDP(確定値)の数字を見て、一人違和感を唱えました。

 

読んでない毒者の方々へ先月31日(金) のレポートを一部再掲。

 

『さて、昨夜は第4四半期の米実質GDP(確報値)が公表されました。

 

米商務省経済分析局(BEA)が昨日公表した、2016年10~12月期(第4四半期)の米実質GDP(確定値)は、速報値の前期比・年率換算1.9%増から同2.1%増へと上方修正され、市場予想の同2.0%増加よりも強かった。

 


出所: Econoday, GDP

 

今回、米国経済で最も大きな部分を占める個人消費が前期比・年率換算3.5%増となり、改定値の同3%から上昇修正され、GDP全体への寄与度も2.4ポイントとなり、改定値の2.05ポイントから上方修正されたことが上方修正に結びついたと言えよう。

 

利上げ期待でドルの買戻しになりますが、あまり期待しない方が良いですよ。

 

もうアメリカ政府には金がないので、NY株価もそれほど大した戻りにはならないでしょうからね。

 

 

さて、昨日のGDPなんですが、ちょうと補足しておきます。

 

商務省経済分析局(BEA)のTechnical Noteには以下のように記されています。

 

「The upward revision to consumer spending reflected upward revisions to both goods and services. The upward revision to goods was more than accounted for by gasoline and other energy goods and primarily reflected the incorporation of newly available data for the month of December from the Energy Administration Association’s Petroleum Supply Monthly Report.

 

The revision to services reflected upward revisions to “other” services and to recreation services. Within “other” services, net foreign travel was the leading contributor to the revision, reflecting the incorporation of revised statistics from BEA’s International Transactions Accounts. Revisions to recreation services primarily reflected the incorporation of newly available and revised information from the Census Bureau’s Quarterly Services Report.」

 

今回、米国経済で最も大きな部分を占める個人消費が前期比・年率換算3.5%増となり、改定値の同3%から上昇修正され、GDP全体への寄与度も2.4ポイントとなり、改定値の2.05ポイントから上方修正されたのだが、このテクニカル・ノートによると、第4四半期の個人の財やサービスに対する消費の上方修正に最も寄与したのが、サービス消費では海外旅行や余暇への支出で、財の消費ではガソリンやその他のエネルギー製品に対する支出であったことがわかる。

 

個人的にはこの上方修正に対して、すんなりと受け入れることができないです。理由は、サービス消費の最大の貢献が海外旅行と新しく有効なデータとして活用できるようになった余暇だということと、財の消費の最大の貢献がガソリンやその他のエネルギー関連だとすると、確かに統計データ上は上方修正なんだが、余暇は統計を良く見せる為に新しく組み入れられた項目のような気もする上に、海外旅行は代金の支払いこそ米国内での消費だが、旅行に出てしまえば、米国内での消費活動は伴わない。また、ガソシン代なのどのエネルギー関連への消費増は、後者は望むと望まざるとにかかわらず、値上げされただけで、結局は個人の可処分所得を減らしているだけではないかなと思ったりしています。

 

先日も消費者信頼感指数が公表された時に「私は経済統計のデータは為政者や中央銀行家が都合よく利用する為に、いろいろと操作されるものだと思っています。」と書きましたが、今回のデータもまたそんな気がしないでもないような。

 

私は陰毛説に毒されているのかな…』

 

 

陰毛説大好きなShortmanですが、今回も真実を見る目は正しいようで、消費者信頼感指数のようなデータの結果とは異なり、やはりGDP見通しにはネガティブな影響が出てきましたね(^_-)。

 


出所: Atlanta Fed, GdpNow

 

先月24日には実質GDP成長率が1.9%まで上昇しておりましたが、0.9%下落して1.0%に低下してしましました。

 

原油価格が上昇すればエネルギー産業が儲かって、世界中で景気が良くなると思われていましたが、そうではなかった可能性があります。米個人消費は統計上は伸びを記録しましたが、これは新しい統計手法の採用に伴ったおかげであると思っていて、海外旅行や余暇への消費以外の生活に関連した消費は伸びていないことを意味しています。実はその背景には原油価格の上昇で、家計負担が増加して消費を抑制させているのではないかなと疑っています。

 

 

一方で、堅調な米国経済の指標があることから、FRB高官達は利上げの次のステージへ進ませようと焦っている気がしますし、日銀やECB等の主要な中央銀行家も同じ道を進まざるを得ないような状況で、私は非常にこの状況を危惧しております。

 

さらに先月31日(金)の為替レポートの一番最後の部分を再掲しておきましょう。

 

『最後に、FRBがセロ金利を解除し、利上げを実施しておりますが、同時に、国債の買い入れ縮小、バランスシートの縮小など、テーパリングが話題になりつつあります。日本は既に量的緩和からイールド・カーブ・コントロールに移行した時から、一種のテーパリング作業に入っているとも言えますし、ECBもテーパリングの噂がECB関係者からも漏れ始めています。

 

先ほども掲載したこの記事の最後を頭の片隅に置いておきましょう。

 

2015年5月18日

Bloomberg, 池尾氏:金融政策の限界、ゼロ金利超えた量的緩和に効果なし

 

『池尾氏は「長期金利の形成は市場に任せるべきだ」としながらも、 波乱が起こる可能性も指摘。さらに、「必要なくなるまでゼロ金利政策 を続け、テーパリング(緩和縮小)をすれば長期金利は跳ねる」と述 べ、金融緩和の出口は財政再建とセットでないと成り立たないとの考え を示した。』

 

今後数ヶ月から数年でテーパリングの議論が進み、実際エーパリングをすることになるでしょう。その時にこのことを覚えておけば、儲けるチャンスが確実に来るでしょうね。』

 

そして、このレポートの後に日本銀行がいきなりリリースをしたことで、いろいろな思惑が生じています。

 

日本銀行, 当面の長期国債等の買入れの運営について

 

これ見てもよくわからないので、ニュースの記事を読んで理解を増やしましょう。

ロイター, 3月日銀国債買入額8.6兆円に、残高は前年比で約70兆円増=ロイター推計

 

『日銀が3月に買い入れた長期国債の総額は8兆5842億円(通告日ベース)と、過去2番目の買入規模を記録した前月2月に比べて1兆6229億円減少し、2カ月ぶりの低水準となった。』

 

この記事の中で3月末に日銀が保有する国債残高をみずほ証券が推計しているのですが、前年同月比約70円(額面)の増加にとどまったもようで、今のままではテーパリング気味な感じかも知れない。

 

ロイター, 焦点:日銀、中期国債の買入さらに減額へ 「80兆円」削除は慎重

 

『日銀は31日、4月の長期国債の買い入れ運営方針を公表し、需給が逼迫している中期ゾーンの買い入れを、さらに減額していく姿勢を示した。足元では、日銀が年間約80兆円をめどとしている国債保有残高の増加ペースから下振れることが確実な情勢だ。』

 

日銀にとってヤバいのは、米国の利上げの状況。

 

『米国が利上げ路線を鮮明にする中で、日本の長期金利にも上昇圧力がかかり、国債買い入れの増額を迫られる局面がいつ到来してもおかしくない。日銀は当面、市場の動向を注意深く見極めていく考えだ。』

 

旅は道連れ、私は股ズレ・・・

 

ロイター, 米FRB、年内にもバランスシート縮小に着手可能=NY連銀総裁

 

『米ニューヨーク連銀のダドリー総裁は31日、連邦準備理事会(FRB)が早ければ年内にバランスシートの縮小に着手することが可能との見解を示した。』

 

ロイター, 米FRB当局者、バランスシート縮小を希望=ミネアポリス連銀総裁

 

『米ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は31日、連邦準備理事会(FRB)は肥大化したバランスシートの縮小を望んでいるとの認識を示した。』

 

ロイター, 米FRB、バランスシート縮小開始時に利上げ停止も=セントルイス連銀総裁

 

『米セントルイス地区連銀のブラード総裁は31日、米連邦準備理事会(FRB)がバランスシートの縮小に着手する際には、利上げを停止する可能性があるとの考えを示した。記者団に対し述べた。』

 

FRBがどのタイミングで4兆5,000億ドルにも膨れ上がったバランスシートの段階的縮小、つまり、「テーパリング」を開始し始めるのかはわからないが、事前にこうしたリークが漏れ出したところを考慮すると、年内後半からか来年2018年からのスタートを想定しておいて損は無いと思います。

 

ちなみにNY連銀のダドリー総裁はこう述べています。

 

「バランスシートの正常化は金融情勢の引き締め方向への動きとなるため、短期金利の引き上げの代替となり得る」とし、「FRBがバランスシートの正常化に着手することを決定した場合、同時に短期金利の引き上げの小休止も決定する可能性がある」と述べた。』

 

セントルイス連銀のブラード総裁も同じ意見のようだ。

 

FRBが国債購入を停止したら基本的には金融引き締めと同じような効果になるので、FRBは短期金利の引き上げを一時的には休むかも知れません。これはFRBが株価を重視していることを意味していると私は思っています。

 

参考までにテーパリングのテーマに関連すると思われる過去の事例を掲載しておきます。

 

iFinance、資金運用部ショック

 

『1998年12月に財投改革(財政投融資制度の改革)に伴い、大蔵省の資金運用部が国債買い入れの停止を発表し、さらに要人(大蔵大臣や日銀総裁等)の不注意な発言なども重なり、短期間で金利が急上昇したというものです』

 

iFinance、バーナンキショック

 

『これは、2013年5月22日に、当時のバーナンキFRB議長が、今後幾度かの会合を経て、債券の購入ペースを徐々に減速することで量的緩和を縮小する可能性を示唆し、さらに2013年6月19日には、FRBが今年中に債券の購入金額を減額し、2014年半ばに完全に終了する可能性があるという一段の踏み込んだ発言をしたことにより、世界的な流動性懸念が生じ、新興国の通貨や株式などから資金が流出し、市場に大きな動揺をもたらしました。』

 

過去の経験からテーパリングのようなことが起きると、相当大きな金融経済的なショックが生じる危険性があるので、これを避けたいのですが、そうは問屋が卸さないような気がしています。

 

どうでしょうか?

 

まぁ、これは私の個人的な願望ですね。

 

今週もどうぞ宜しくお願いします。

 

Good Duck!

Shortman

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