おはようございます。

 

相場が動かなくなりましたね。
8月は安値が109.76円、高値が112.14円と値幅はわずか2.38円でした。
ジャクソンホールでパウエルFRB議長の講演もあるのでもう少し動くかなと予想していましたが、全然でしたね。
金利を引き上げつつも好景気が続くなんてマジックは見たこともないので、間もなく株式市場も息切れすると期待しつつ、大波をまっております。
まぁ、今朝のニュースを見ていると、リスクの変化の兆しは垣間見れますね。
『リスク回避の動きが最初に起きたのは新興国市場。続いて米国株。そして今、これが債券に広がりつつある。』
もっと広がってくれ!!!

2018年8月27日週のドル円概況:

トランプ大統領が9月初旬に2000億ドル規模の中国製品への追加関税の発動を支持するとの報道を受けて、米中貿易摩擦激化への懸念が高まったことや、新興国通貨の下落に対する市場の警戒感は値強く、リスク回避の円買いも観測されているが、8月の米消費者信頼感指数が悪化予想に反して2000年10月以来では最高水準となったことや、米FRBによる年内2回の追加利上げへの期待が強く、米長期金利は下げ渋りに。さらには米国とメキシコの北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉を巡る交渉がまとまると、米国、メキシコ、カナダ三か国の新貿易協定の合意の可能性が高まったことや4-6月期の米GDP改定値が予想よりも強かったことから、ドル円は週間・月間高値となる111.82円まで値を伸ばした。ただ、米国とカナダの北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉を巡る協議で合意が成立しなかったことから、ドル円は一時110.66円まで値を下げ週間安値及び月間安値をマークした。

2018年8月27日週の予想レンジ:

108.50円~112.50円

2018年8月27日週の実際のドル円:

110.66円~111.82円

2018年9月3日週のドル円予想:

トランプ大統領が今週2000億ドル規模の中国製品への追加関税の発動をすると想定されるが、米・カナダの北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉を巡る協議は9月5日に再開が決まったことから、大きくリスク回避の円買いには向かわないと予想される。さらには、米連邦準備制度理事会(FRB)が9月25日・26日に開催する連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利上げが予想されており、ドル円は動き難い展開を予想。

2018年9月3日週の予想レンジ:

108.50円~112.50円

定点観測:

ダウとドル円

ドル円と米2年債利回り

ドル・インデックスと米10年債利回り

VIX

金価格

原油価格

Shortman’s View:

尊敬するエコノミストはJPモルガンの佐々木さんと三菱の内田さん。
最近のドル円の方向感の無さに関して、両者のコラムを紹介するので、参考にして欲しい。
先日JPモルガンの佐々木さんのコラムを紹介した。
リスク回避の時に円高への反応が鈍い4つの理由:
①日本企業による円売り需要:対外直接投資の需要
『まず、円売りの主体が本邦企業・投資家だったためリスクオフ時の円買い戻し圧力が弱い。
前述の通り、リスクオフ時に円が買い戻されるのはポジションの巻き戻しである。この観点から考えると、リスクオン時の円売りの主体によって、リスクオフ時の円買いのセンシティビティー(感応度)が異なる可能性は十分に考えられる。
当社がこれまでも指摘してきたように、最近の円の弱さは、海外投資家による短期的・投機的な円売りよりも、国内投資家・企業による対外投資によるところが大きいとみられる。特に、ここ数年間の特徴としては、本邦企業による対外直接投資の大きさが目立つ。
対外直接投資による円売りは、証券投資や短期的な円売りに比べて、リスクオフ下での円買い戻しにつながりにくい。これが以前に比べて「リスクオフ=円買い戻し」という動きが小さくなっている要因の1つである可能性は考えられる。』
②日本企業による円売り需要:対外直接投資のスケジュール
『1番目の要因は過去の円売り主体に関するものだが、現在の円売り主体も以前と大きくは変っていない可能性が高い。特にアベノミクス開始以降の5年半の円売り主体として目立っているのは本邦企業(対外直接投資)だが、本邦企業による円売りは証券投資や短期的な取引と違い、リスクオフになっても円売りオーダーが引かないという特徴がある
個々の案件で事情はやや異なるかもしれないが、海外企業の買収や海外への設備投資に絡む為替取引は、買収や投資が決定してから行われるのが通常であると考えられるため、その時々のニュースや株価下落などでセンチメントが悪化しても淡々と円売りが続けられる可能性がある。』
③強いドル:日本が当事者ではない
『3つ目の背景的な要因としては、今回のリスクオフの発端が新興国市場に対する懸念であることや、米国経済独り勝ちによりドルが通常のリスクオフ時よりも強くなっている(ドル円相場で円高が進みにくい)可能性が考えられる。
実際、新興国通貨とドル名目実効為替レートの逆相関関係は継続的に非常に強くなっている。円名目実効レートとの相関関係と比べても圧倒的に逆相関関係が強いことは、新興国市場に投資されている資金の出どころは圧倒的にドルが多い可能性を示唆している。
新興国市場に対する懸念の高まりによるリスクオフ状態は、他の要因によるリスクオフ状態に比べ、円よりもドルの買い戻しにつながる可能性が高いと言えそうだ。』
④ドルと円は共にファンディング通貨:強まる相関関係
名目実効レートでみた円とドルの相関関係は足元で非常に強くなっている。円とドルは資金の出どころであり、同じような動きをするのは特に珍しいことではないが、ここまで相関関係が強くなるのはそれほど頻繁に起きる現象ではない。
仮説としては、前述した要因が影響しているかもしれない。つまり、最近の円の弱さは、低金利という特性を用いた、短期的なキャリートレードのための円売りという円特有の要因によるところが小さく、投資資金を多く保有する資金の出どころというドルと同じ特性を背景にした円売りが中心のため、売られる時も買い戻される時もドルと同じような動きになるのかもしれない。』
今後の方向性:
『こうした状況に鑑みると、以前のようにリスクオフ下で円がドル以上に目立って買われるようになるには、世界経済が新興諸国以外の広範な要因で著しく減速することにより、本邦企業・投資家による対外投資の動きが止まり、逆に本邦投資家が本格的に対外投資の巻き戻しを迫られたり、本邦企業が海外直接投資の際に取った為替リスクのヘッジを余儀なくされる状態となることが必要なのかもしれない。
そう考えると、当面はドル円相場での急速な円高は発生しそうにない。
と言う具合に、短期的にはそうそう円高にならんまいと予想している。
まぁ、目先は急な円高には向かわないような気するよね。
一方の三菱銀行の内田さんは、ドル円の方向感が出難い現状を分析しながら、円高の芽が密かに育ってきているよと警告している。思うところがかなり似ているので紹介しておこう。
ドル円の動きが鈍い理由:
『国際通貨基金(IMF)の試算によれば、2010年1月から2017年9月までの間、新興国の証券市場には約3666億ドルの資金が流入。そのうち1721億ドルが、米連邦準備理事会(FRB)の資産買い入れ効果だという。
そこで、MSCI新興国株価指数を構成する国々(中国除く)の外貨準備高をみると、その合計額は同じ期間に約4割増加している。周知の通り、外貨準備高の変動要因の1つは為替介入だ。資金流入による自国通貨高圧力を抑制するため、ドル買い自国通貨売り為替介入を行なった結果と考えられる。この外貨準備高の変化は、IMFの分析と整合的である。
一方、昨年10月以降、FRBは保有資産の縮小、すなわち資金吸収に着手した。当然、新興国から米国への資金還流が生じているとみられる。このため、新興国の株式や通貨が軟調に推移している場面では、その裏で米国への資金流入により、ドル高圧力が生じていると考えられる。これがリスク回避の場面で、円高とドル高とに挟まれ、ドル円の動きが鈍い背景だろう。』
円高圧力①:リスク回避以外の理由としての実質金利
『実際、国際決済銀行(BIS)が試算している円の名目実効相場をみると、8月17日時点で年初よりも約7.4%上昇している。こうした円高の一因は、リスク回避の局面で円が買われやすいためだ。
とはいえ、今年2月をピークにボラティリティー・インデックス(VIX指数)は低下傾向をたどってきた。米国の主要な株価指数も史上最高値を更新するなど、市場は決してリスク回避に傾いているわけでもない。円高の要因をリスクオフだけに求めるのは合理性を欠いていると言えよう。
その点、円高の背景として、日本のインフレ期待の低迷、すなわち実質金利の上昇が挙げられる。日本のブレークイーブン・インフレ率(10年物)は、今年1月をピークにじりじりと低下。日銀が7月末、金融緩和の枠組みを強化した後も一段と低下した。低金利政策の長期化だけをもって、インフレ期待は高まりにくくなっているのだろう。』
円高圧力②:円安抑制要因としての対外純資産増加と配当金増加
『加えて、円安予想の根拠として挙げられることが多い本邦勢の対外直接投資や証券投資も、実際にはそれほど円安効果を発揮できていないとみられる。なぜなら、こうした対外投資は、結局、世界最大規模の日本の対外純資産とそこから日本へと還流する配当金の増加を通じ、円高圧力となって跳ね返るためだ。
例えば、年間約20兆円の第1次所得収支のうち、直接投資収益の多くは円転されるとみられる。証券投資収益も半分程度は円転されると考えられる。つまり、全体の7―8割程度の円買い需要が生じる計算だ。これにそのほとんどが円転される貿易収支の黒字を合わせると、対外投資から生じる円売りのかなりの部分が相殺されている可能性が高いだろう。
国際収支から実際に生じる「エクスチェンジ(為替)」のバランスが、それほど円売り過多に傾いていなければ、先述した実質金利の上昇が、地味ながらも円高圧力となったり、円安を抑制する役割を果たすと考えられる。時折、投機筋の思惑で円安気味に振れることはあっても、持続的な円安トレンドは形成されにくいだろう。』
円高圧力③:クロス円によるステルス円高圧力
『このように、ドルも強いが円も強いため、当面、リスク回避の場面でもドル円は動きにくい一方、クロス円での円高には注意が必要だ。いわば、ドル人気の陰に隠れ、やや見えづらいものの、名目実効ベースでじわりと進行する「ステルス円高」を警戒しなければならない。
例えば、イタリアの財政拡張路線が嫌気され、独伊国債の利回り格差が広がる場面では、ユーロ円の下げ幅が広がる可能性は高い。英国が欧州連合(EU)との合意がないまま無秩序な離脱に向かうリスクへの警戒が高まると、ポンド円での円高進行にも注意を要する。
また、オーストラリアドルも、豪米政策金利がすでに逆転した状況の下では、コモディティー価格が一段と軟化すれば、2年ぶりの安値圏まで下落しても不思議ではない。何より、新興国通貨に対する円高はより顕著に進んでいる。8月にはブラジルレアル円が史上最安値を更新したほか、新興国通貨は対円で軒並み下落している。』
今後の方向性:
『では、ドル円は今後も安定した推移やドル人気を映じた円安を期待できるだろうか。確かに、緩やかな利上げ継続を示唆するFRBと、低金利を継続するとのフォワードガイダンスを導入した日銀との隔たりは大きい。
しかし、米国の利上げについては、2019年中にも打ち止めとなる可能性がささやかれ始めている。日銀は、金融緩和の副作用への配慮から、長期金利の弾力化を講じたとあって、追加緩和に動くとは考えにくい。つまり、両者のスタンスの隔たりは、おそらく今が最も大きいと考えられる。ここからさらに拡大するというよりは、むしろゆっくりと縮小していく可能性の方が高いだろう。
こうしてみると、ドル円相場の上下いずれのリスクが高いのかは、自明の理ではないだろうか。』
変動相場制である以上、永遠にドル円が一定なんてことはないので、どちらかへ動きだす訳なんだけど、上なのか下なのか可能な限り正確に予想しておきたいものですよね

 

Good Duck!
Shortman

 

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