おはようございます。
Shortmanです。

 

先週末のセミナーで話をしましたが、僕は2019年3月までは円高基調だと思っています。
そこで生じるのが、「ドル金利が上昇しているのになぜドル高にならないのか?」という疑問です。
2017年5月13日の為替日報を思い出して下さい。
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FRBが金利を上げると、ドル円はどうなるでしょうか?
単純に日米金利差でドル円が上昇するのかと言えば、名目金利で比較しても意味がないので、日米の実質金利差で判断しないといけない。実質金利差の話はまた別の機会にするとして、今考えて欲しいのは、「そもそもFRBが利上げを行うと、ドル円はどう動くのか?」ということ。(デタラメな)専門家が言うように円安・ドル高になるのでろうか?そもそも米国が利上げを行ったのは、昨年12月のを含めても、この30年間に5回しかない。
①1987年9月4日
②1994年2月4日
③1999年6月30日
④2004年6月30日
⑤2015年12月17日
そして、この5回中4回が円高・ドル安なんですね。

 

出所:日本銀行FRB
円安に振れたのは、2004年6月の利上げの時だけ(だが、その時はユーロ高でドル安・円安な展開だったので、ドル安であったことには違わないので、5回の利上げともに、ドル安であった)。
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米国の景気が過熱している時の多くの場合、リスクオンでNY株高でドル円は円安になっているが、そのタイミングで金融引締政策、つまり利上げを行うのだから、NY株価は下落し、リスクオフになり、ドル円は円高に向かうと考えられる。
今年の場合も、FRBに利上げに伴い、日米の金利差が拡大するのだから当然に円安になることが期待された。しかし、既にバブル化してピークを超えていたNY株価は2月や10月に見られた通り、利上げに伴い大きく下落し、市場のセンチメントはリスクオフへ。この先もFRBが利上げを行えば行うほどNY株は下落し、リスクオフによる円高効果の方が大きくなると考えられる。その結果、米金利上昇が円高になると想定しておいて損は無かろう。

2018年11月12日週のドル円概況:

週初の12日月曜日に不安定化する欧州情勢からユーロやポンドに対してドルが買われ、ドル円も週間高値となる114.20円まで上昇した。しかし、その後は世界的な株安の流れに押させ、さらにはに原油価格の下落がリスクオフモードを助長し、ドル円も円高へ。15日には英国のEU離脱方針への反発から複数の閣僚辞任が報じられたポンドが急落すると、ドル円も113.10円まで円高が進行した。米中貿易摩擦問題で解決に向けての期待が膨らみ、ドル円も113円台後半まで持ち直したが、EUとの間で合意された英国のEU離脱協定案が、英国議会で承認される可能性は極めて低いとの見方が広がったことでリスク回避の円買いが優勢となったことや、クラリダ米FRB副議長のハト派的な発言を受けて、米国金利の先高観が後退したことも円買いを支援し、ドル円は週間安値となる112.62円まで円高が進行した。

2018年11月12日週の予想レンジ:

112.00円~114.50円

2018年11月12日週の実際のドル円:

112.62円~114.20円

2018年11月19日週のドル円予想:

イタリアの財政規律問題におけるEUとイタリアの対立や、英国のEU離脱に伴う英国内の政治的な不安定性がユーロの売りやポンド売りにつながる可能性が高く、対欧州通貨でのドルの買いが加速するかも知れないが、こうしたリスク回避が意識される場面では、円も同様に強含むとみられることから、ドル円の上値は重く、むしろ円高方向へ向かう可能性が高い。NY株安が生じるようなことがあれば円高はさらに進行する可能性もある。

2018年11月19日週の予想レンジ:

111.00円~114.00円

定点観測:

ダウとドル円

ドル円と米2年債利回り

ドル・インデックスと米10年債利回り

VIX

金価格

原油価格

物価上昇に寄与するということで原油価格の上昇はある程度歓迎され、ドル高に結びついてきたが、最近は原油価格が下落しており、ドル高のドライバーとしては少しパワー不足となっている。その背景にはやはりシェール企業の影がちらほらと・・・
『OPECは2014年からおよそ2年にわたり、米シェール企業を市場から駆逐することを狙って原油を大量に供給し、価格を27ドル割れの水準まで押し下げた。これによってシェール企業が打撃を受けたのは確かだが、同時に彼らを世界有数の低コスト生産者にしてしまった面もある。
そして現在OPEC加盟国と非加盟産油国が検討している減産が実現すれば、原油価格は上昇し、シェール企業の追い風になるはずだ。シェール業界が経営が相当スリム化しており、RSエナジーによると採算ラインは西テキサス地区なら1バレル=36ドル、バッケン地区なら43ドルまで下がっている。
また足元の原油安は、シェール企業の減産ではなく業界大手が中小を買収する形の再編を加速させている。』
ほぼほぼ予想通りの展開・・・

Shortman’s View:

イタリアという国。パスタと靴くらいしか興味はないが、ユーロを通じて米ドルに影響を及ぼすかも知れないので少しは情報をアップデートしておくか。
イタリア政府が欧州委員会に再提出した2019年予算をめぐり同国と欧州連合(EU)の対立は先鋭化しつつある。
『イタリアのポピュリスト政権は欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会に13日中に送付する予定の書簡で、来年の財政赤字と経済成長目標を堅持する方針を伝える。コンテ首相のオフィスが明らかにしたもので、修正を求めていた欧州委と対立することになる。
反移民を掲げる政党「同盟」と反エスタブリッシュメント(既存勢力)政党「五つ星運動」の連立与党の閣僚らは、来年の財政赤字の国内総生産(GDP)比目標を2.4%に、経済成長率目標を1.5%にそれぞれ維持することに合意した。同国政府はこれを書簡で欧州委に送付する。
政府当局者によると、コンテ首相は欧州からの予算案修正要求への対応で閣議を開催。サルビーニ副首相はローマで記者団から、予算案が修正されるのか尋ねられると、首を横に振って否定した。
欧州委はイタリアの債務山積の影響を懸念して同国の予算案に異議を唱えていたが、今回の目標維持の方針を受け同委は制裁プロセスに踏み切るかどうかの判断を迫られることになり、制裁に至った場合、その額は数十億ユーロに上る恐れがある。』
『欧州連合(EU)の欧州委員会はイタリアの2019年の予算案を巡り、21日に「過剰財政赤字是正手続き(EDP)」と呼ぶ制裁手続きの開始を勧告する。関係筋3人が明らかにした。
あまり制裁を課さない方が良い。経済的な負担が重くのしかかると向かうべき方向が変わる可能性が高い。
人々はイタリアがかつてファシズム政党を支持した時代があることや、ドイツではナチス党が勢いを増し、ヒトラーが誕生した背景を思い出すべきだ。

 

英国という国。全てにおいて全く今日興味がないけど、ポンドを通じて米ドルに影響を及ぼすので、情報をアップデートしておくか。
『離脱交渉では、英領北アイルランドを英国の他の地域と異なる関税区域に置く構想が当初示されたが、ラーブ離脱担当相が反対し、破棄された。英とEUの交渉担当者は、アイルランド国境での税関検査などのハードボーダー(物理的壁)を回避する手段として、将来の通商協定が成立するまでの間、英国全体が一時的にEUとの関税同盟にとどまるという代替案を練り上げた。
それがEUにとって越えてはならない一線だった。歩み寄りの過程で、英国とEUの将来の関係を巡る交渉が単一の関税区域を基礎として進められるという協定案の表現をEU側は要求。換言すれば、英国が結局はEUとの恒久的な関税同盟にとどまる可能性が高いことを意味していた。
英国での報道によれば、トゥスク大統領の会見後間もなく辞任したラーブ離脱担当相にとって、その文言が最後の一撃になったという。
複数の当局者によると、25日の臨時首脳会議を他のEU27カ国首脳と離脱協定を締結する場にすることは不可能だとメイ首相が認識したとしても、「合意なき離脱」の不測の事態に備える計画を話し合うため、首脳会議はそれでも開催される可能性がある。』
EU離脱協定草案が英国では閣議了解されたものの、議会承認は困難な状況になっている。メイ英首相は16日までに離脱協定草案を巡り、政権内の離脱推進派リーダーらの支持を取り付けた模様。しかし、与党・保守党内ではメイ氏の党首交代を図る動きが出ており、政局の流動化が警戒されている。
英保守党の主要7議員がメイ首相の退陣に向け積極的に動いていると、英サンデー・タイムズ紙が報じた。その中にはボリス・ジョンソン前外相、デービッド・デービス元欧州連合(EU)離脱担当相、同担当相を15日に辞任したドミニク・ラーブ氏が含まれる。メイ首相はサン紙に寄稿し、自身のEU離脱案に「代替案はない」と言明した。
メイ首相側は早ければ20日にも採決される党首不信任案に対して準備を進めていると、タイムズ紙が情報源を明示せずに報道。16日夜現在、不信任案の提出に必要な48人の議員の書簡は集まっていない
・サンデー・ミラー紙の依頼でコムレスが実施した調査によれば、保守党の一般党員の7割はメイ首相の続投を希望している』
『メイ英首相は18日、保守党党首としての自身への不信任要求は欧州連合(EU)との交渉の妨げになるとした上で、別の人物が首相になっても自分と同じ問題に直面すると指摘した。メイ首相は自分の離脱案が唯一の入手可能な提案だとして、議会に支持を求めている。』
本当に政治の世界は国に関係なく、ドロドロやね(^_-)

 

Good Duck!
Shortman

 

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