おはようございます。
Shortmanです。

 

毎年恒例の年末のドル需要を見込んでる人々が多いであろう。
『ドル調達のストレスが今年は通常より早く鮮明になったが、逼迫(ひっぱく)はまだこれから悪化しそうだ。
銀行が年越しのため一段のバランスシート強化に動き、ドル不足を深刻化させるだろうとバンク・オブ・アメリカ(BofA)やTDセキュリティーズは予想している。
今年は市場参加者が年末恒例のドル不足に早めに備えようとし、ユーロをドルに交換するためのベーシススワップは9月下旬に2009年以来の大幅上昇となった。 』
ふむふむ。
『TDのシニア米金利ストラテジスト、ジェナディ・ゴールドバーグ氏は、株と原油市場の混乱が悪化すれば年末のドル不足の痛みが増すと指摘。「何か衝撃が起こって膨大なリスクオフの動きが生じ、投資家が安全を求めて手元のドルを増やそうとするかもしれないが、「今はそれが非常に難しい環境だ」と話した。』
そんな事態が生じるようなショックは間違いなく円高です!
そしてユーロドルの下げ圧力は年末のドル不足だけではない。例えばイタリアの政府予算を巡るEUとの交渉もユーロの上昇を拒んでいる。
その意味でイタリアとEUの問題は「 何か衝撃が起こって膨大なリスクオフの動き  」を生じさせる最初の一歩になるかも知れない。
『ここ数週間、イタリアの銀行に対する投資家の空売りポジションが膨らんでいることがデータで確認できる。浮かび上がってくるのは、イタリアの銀行の厳しい収益見通しや、同国政府の来年予算案を巡る欧州連合(EU)との対立激化に伴う経済の先行き不安だ。
イタリアの銀行の時価総額は5月以降で計400億ユーロが消失した。予算問題で国債利回りが5年ぶりの高水準に迫り、銀行の保有する国債の価値が目減りするとともに、財務基盤の弱い一部の銀行は資本不足に陥るリスクが高まりつつある。』
そして、イタリアがコケると大御所もコケるはずです。もうコケつつあるんだけどね。
『ドイツ銀行の株価が下げ止まらない。経営陣の入れ替えや低調な業績、イタリアとトルコの政治混乱など懸念材料が相次いでいたが、欧州最大級のマネーロンダリング(資金洗浄)疑惑への関与が加わった。』
そう言えば2016年7月14日の為替日報に以下のような記事を書いた。
***********************************
サブプライム・ローン問題の時、水面下では危機が進行していたのだが、人々はそれに気づかなかった。そして、経済は一見すると繁栄しているように見えてが、実は衰退しているなんてこともあるものだ。
セミナーや今週の週報に、過剰債務の問題を解決しないと、今の経済危機はまた襲って来るよ的なことを書いたが、実は不良債権は世界に山積みだ。

イタリアって、不良債権の比率が以上に高いなってことがわかる。そして、日本が一番しっかりしている。
ちなみに、イタリアの某(Banca Monte dei Paschi)銀行の株価を見ると・・・

リーマン・ショックの時よりも株価が低いという。そして、10年前と比較して、株価は99.67%も下落している。

The End.
噂ではイタリアの銀行で取り付け騒動が起きているという中で、NY株式市場は上ブレしている。
『2人の関係者によると、新基金は20億ユーロ(約2320億円)規模で、既存の銀行救済基金「アトランテ」を補うことが目的。アトランテは政府が後押しし民間が主体となって4月に設立されたが、すでに銀行支援で2回の資金拠出を実施。イタリアの2紙は13日、残りの資金はモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナの不良債権100億ユーロ分の処理に充当することが検討されていると報じた。』
そして、イタリア全体の不良債権の問題よりもさらに質が悪いのが、我が古巣のドイツ銀行のデリバティブズの問題だ。
The nominal value of derivatives risk that DBK holds on its’ books is $72.8 trillion, according to the banks’ April 2016 earnings report. What is astounding about this, is that a single bank owns 13% of the total outstanding global derivatives, which was a staggering $550 trillion in 2015.
2016年4月の営業報告によれば、ドイツ銀行が保有するデリバティブズの帳簿価値は名目で728兆ドル(日本円で約7京2800兆円というもはや想像できない水準)にも及んでいる。何とも驚くべきことに、2015年時点で世界には5500兆ドルもデリバティブズの残高の内、ドイツ銀行1行でその13%を保有しているという。
もはやドイツ本国のGDPの約16倍、EU全体の約5倍ものデリバティブズの残高をドイツ銀が保有している。今すぐドイツ銀がデフォルトする訳ではないが、何かあればドイツやEUで救済できる規模のデリバティブズの額ではない。
そんなこんなでドイツ銀行の今の株価は、10年前に比較して83.46%も下落し、リーマン・ショックの時より株価が安いという。。

私が働いていた時も、同じ100億円の利益を稼ぐにしても、GSやMSが1000億円のエクスポージャーで100億円稼ぐのに対して、DB(ダメ・バンク)は1兆円をリスクに晒して、120億円稼いでMSやGSを抜いて利益が1位だ!とお祝いする本当にダメな投資銀行であった。

***********************************
せっかくなのでイタリアの某(Banca Monte dei Paschi)銀行の株価を確認しておきましょう。
Banca Monte dei Paschi銀行の株価
Deutsche Bankの株価
おー!
これはこれは。
リーマン級のショックがあるとすれば、欧州系銀行発になりそうな気配ですね(^_-)

2018年11月19日週のドル円概況:

原油価格の下落が続く中、世界的な株安に見舞われてNY株式市場は年初からの上昇分を全て吐き出し、リスク回避色の強い1週間となった。前週16日のクラリダFRB副議長によるハト派的な発言から今後の利上げの織り込み度合いも低下したことで、米長期金利が3.25%から3.05%にまで低下した。その結果、ドル円は20日には112.29円の週間安値をマークした。しかし、先週も引き続きイタリアとEUの対立や、イギリスのEUからの無秩序な離脱等の問題が意識され、ユーロやポンド等の欧州通貨が対ドルで軟調に推移したことや、原油価格の下落に伴っつて豪ドル等の資源国通貨が大幅に下落し、間接的なドル高要因となった。その結果、ドル円は下値も限定的で、21日に113.14円の週間高値をマークするものの、113円を挟んでのもみ合いに。先週の値幅はわずか85銭しかなかった。

2018年11月19日週の予想レンジ:

111.00円~114.00円

2018年11月19日週の実際のドル円:

112.29円~113.14円

2018年11月26日週のドル円予想:

月末に控える米中首脳会談で何らかの進展や合意があり、リスク回避色がやや緩和し、NY株価が持ち直すことを期待するかも知れないが、先週開催されたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)での米中間の意見の隔たりは大きく、1993年の首脳会議発足後、初めて首脳宣言の採択を断念したことを考えると、その期待に賭けるのは難しい。感謝祭明けから米国はクリスマス休暇モードに入り、年末のドル需要も落ち着き始める。過度な円安期待は望めない。

2018年11月26日週の予想レンジ:

111.00円~114.00円

定点観測:

ダウとドル円

ドル円と米2年債利回り

ドル・インデックスと米10年債利回り

VIX

金価格

原油価格

Shortman’s View:

過去に何度も書いてきました。
日本が高齢化先進国なので、日銀が行ってきた金融政策がと日本経済が経験してきたことは他の国も経験することになると。
こんなコラムがありました。
『またしても有効な指針となるのが日本だ。日銀は、手管を尽くして出口を模索したものの、もう20年にわたってセロ金利から抜け出せていない。程度に差こそあれ、デフレや低成長、高齢化、1990年代の落ち込みをなお全面的に取り戻していない株価などが、日銀の手を縛ってきた。
日本の現在の政策金利はマイナス0.1%で、2010年からはゼロを上回っていない。0.5%より高かったのは1995年が最後だ。米国と世界の景気サイクルの転換が近づきつつある中では、今後何年も0.5%を超えないのはほぼ確実と言える。
これまでゼロ金利政策では日本が先行し、他の主要国が追随するのが常態化している。』
(ΦωΦ)フフフ…
俺の言った通りじゃないか!
何度も書くけど、白川前日銀総裁は全てお見通しだった。
多くの人々は白川前日銀総裁の金融政策を以下のように批判した。
日本経済の低迷の根源的な原因はデフレにあり、デフレは貨幣的現象だから、日銀が大胆な金融緩和政策を実施することで脱却できる。だから日銀は物価目標を掲げ、達成を約束すべきだが、それをしていないと。
白川前総裁は以下のように考えていた。
日本経済の低迷の根源的な原因はデフレではなく、急速な高齢化や人口減少に適合していないことが大きな原因だと考えていた。そのため、日銀が物価目標を掲げたり、大胆な金融緩和を進めることよりも、社会保障を含めた財政の持続可能性の方が重要だと考えていた
安倍総理・黒田日銀総裁の体制となって以下の政策が実施された。
2%の物価上昇を目標に掲げ、異次元の緩和と呼ばれる金融緩和政策で大量の国債やリスク資産を日銀が保有し、市場に資金を供給した。結果として日銀は日本のGDPと同じ額の国債を保有するに至っているし、中央銀行としての健全さや、日本国の財政の健全さの両方を損なっていると批判されている。
5年が経過した今、日本経済を振り返るとどうであろうか?
日本経済の低迷は変わらず、物価も上昇せずということで、日本経済の低迷の根源的な原因はデフレではないし、その解決策も金融政策ではないと私は考えています。
その意味で、高齢化先進国日本が抱える問題や金融政策は、他の先進国よりも先行しており、今後の中央銀行の政策の在り方の一助になるのではないかと考えています。
この本をぜひ読んでみてください。
今週も宜しくお願い申し上げます。

 

Good Duck!
Shortman

 

ブログランキング応援ぽち:

Shortmanのブログランキング1位獲得を目指して応援ポチをお願いいたします。

注意:

投資は自己責任です。読者の投資判断の最終決定に、我々は一切関与しません。この情報を用いて読者の方が損失を被っても、我々は一切の責任を負いません。我々はNY市場が世界の金融市場の未来を決めていると考え、NY市場を中心に分析しております。我々が用いるデータ、チャート、ニュースは、誰でもインターネットで無料で用いることができるものだけを利用して、できるだけ正確に理解し、できるだけ簡潔に、かつ、わかりやすく皆様に伝えられるように心がけております。また、個別株の分析は行いません。先物(株価指数・為替・商品・一部オプション)のトレードに必要な情報のみ提供しています。