明けましておめでとうございます。

本年もShortmanを宜しくお願い申し上げます。

 

さて、高齢になりましたShortman、違う!恒例となりました年始の予想。

超恥ずかしいですが、昨年の予想から振り返っておきます。

とここまでは昨年と全く同じ前振りです(‘◇’)ゞ

2018年1月9日の為替週報より。

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2017年のドル円予想は、「100円~125円」でした。

実際はというと、107.31円~118.60円でした。特に2017年の1月に118.60円の高値をマークした後、4月半ばに108円に近付くまで、ドル円は下落しました。その後は109円~114.50円付近までのレンジ相場になりました。

しかし、ドル・インデックスで見ると、FRBによる3回にも及び利上げや、資産購入規模の縮小にもかかわらず、ドルの価値は年始からFOMCで債券再投資額の縮小が決まった9月下旬まで下げ続け、その後はリバウンドしたものの、再度弱含んでおります。

北朝鮮の地政学上のリスクやトランプ政権の政治的な混迷等が主たる要因となり、

一方でNY株価は、ドル安に支えられながら、好調な企業業績や各種経済指標を背景に、最高値を更新するなど堅調な推移を見せております。

ここまでNY株価が上昇してしまうと、私の理解を超えているので、もはやバブルとしか説明ができません。

この先の未来は過去の歴史に学ぶしか方法がないと思うのが私です。

年始からの直近までのダウの過去1年間の株価は、昨年のクリスマス休暇直前に決まったトランプ政権の減税策を織り込んで最後の上げを見せています。

過去の歴史はというと以前にも出しましたが、このダウの1年間のチャートととても似ているのが、日本がバブルの時の日経平均株価。

1989年の日経平均

そしてこの翌年に日経平均は延々と下げ始めることになりました。

1990年の日経平均

FRBは2018年に3回の利上げを行うとFOMCのメンバーや市場参加者は想定しております。利上げは「金融引締め」です。

そして、何よりも私が注目しているのは、量的緩和の終焉、つまり、債券再投資額の縮小です。昨年の10月27日のレポートから抜粋しておきます。

FRBのバランスシートとSP500の相関及び今後のFRBのBS縮小計画

出所:REAL INVESTMENT ADVICE, The Fed Balance Sheet Unwind Myth

 

FRBが資産を購入してバランスシートを膨らませてきたことで、NYの株価はそれに並行して上昇し続けてきたことがわかります。このFRBのバランスシートの残高とNY株価には正の相関があることを示すグラフに、今後のFRBのバランスシートの縮小計画(点線)を加えたものです。

逆回転が起こるはず…というのがShortmanの読みなのですが、どうもトランプ政権の減税策の織り込みを未だしているらしく目先はちょいと違っております(^^;

ただ、持論を曲げるつもりは毛頭ございません。

金利が上昇して、債券再投資が減額されている状況でも減税策からの企業収益改善を期待して株価が上昇しているとすると、それは一時的な修正に過ぎません。むしろ既に織り込み済であるはずの株価が上昇するというのは、根拠の無いバブルと同じでしょう。

さて、こうした債券再投資に伴うバランスシートの縮小を行うFRBは株価を下げないようにオペレーションをきちんと行っていると思われます。本来であればFRB(中央銀行)の金利引上げは景気後退を招き、株価下落へとつながるはずです。しかし、実際はというと、あの手この手でFRBが株式市場を支えていることがわかります。

 

FRBによる債券再投資プログラムは今月10月から縮小開始とアナウンスされていますが、過去の再投資の実施されたタイミングを示すチャートをご覧ください。

出所:REAL INVESTMENT ADVICE, The Fed Balance Sheet Unwind Myth

 

このデータは公表されるデータから入手でき、メディアや当局のバイアスも入っていません。こうした情報の収集が、長期的な相場の分析では重要になるということは以前から毒者の皆様には伝えています。これを見ると先週の段階で130億ドルの再投資が実施されています。

 

えっ???

 

それじゃ株価も上がるに決まっているじゃんか!!!

 

実際、9月のFOMCで以下のことが決定されています。

 

保有する米国債や住宅ローン担保証券(MBS)を、2017年10月から当初は月額最100億ドル減額し、以降は段階的に上限を増やし、いずれは月500億ドルまで引き上げると。

 

そして、過去のイベントをご覧ください。

 

BREXITやトランプ大統領当選の際など、株価が下がり始めるとFRBは債券の再投資額を増やし株価の暴落を支えていることがはっきりとわかります。トランプ大統領が大統領選挙で勝利した際には、何と170億ドルもの資金が再投資に回されております。大統領選の時も思い出してください。トランプ氏が勝利の場合、「トランプ大統領誕生なら円高」というコンセンサスが見事に裏切られたのを。理由は、FRBの債券再投資のオペレーションによるのではないかと思っております。

 

FRBの真の関心事は、雇用の最大化でも、物価の安定でもなく、『株価』だからに他なりません。

雇用の最大化も、物価の安定も、株価上昇の為に行う政策の大義名分に過ぎないと。そして、このFRBの行動こそが、債券強気相場の終焉とは逆の、債券強気相場維持へと関係してきます。

FRBの真の目的を追求することこそが、為替市場で生き残る最善の方法だと個人的には思います。だから毎回毎回FOMCの声明や議事録を精査している訳です。

 

本来はFRBのバランスシート縮小が開始されるべきこのタイミングでの債券再投資の増額を実施して、昨年の9月以降トランプ政権の減税策や税制改革への期待と相まって、株価を一段と上昇させてしまったことになります。

 

全体としては縮小しても、株価が下げる際に市場に流動性を供給することで、株価を上げるようなオペレーションを行っているとしか思えないです。日本も日銀が年6兆円を超えるほどETFを購入して、残高が20兆円を超えるなどして日本の株価を支えていますが、もはや株式市場は中央銀行による官製相場としか言いようがありません。

しかし、規制当局にとっては国家は万能ですが、市場の前では国家も歯が立たないかも知れないと思うのがShortmanです。

危機の芽は確実に巣立ちつつある・・・

そうまでして株価を高めないといけない理由が何かあるはず。

そのヒントは長短金利差にあります。

米10年債と米2年債のスプレッド

出所:REAL INVESTMENT ADVICE, The Fed Balance Sheet Unwind Myth

 

このスプレッドがゼロを下回ると景気後退期に陥ると言われております。その根拠は以下のロジックになります。まず、景気が伸び悩み始めると、人々は手元流動性を高めるために、短期債の購入を減らして、長期債の購入を増やすことになり、長期債と短期債の利回り差が徐々に無くなり、最終的に景気が後退期に入ると利回り差が逆転してしまう時もあるということです。

2017年10月26日の米10年債利回りは2.460%で、米2年債利回りは1.630%で、その差は2.460%-1.630%=0.83%でしたが、2018年1月5日の米10年債利回りは2.470%で、米2年債利回りは1.960%で、その差は2.470%-1.960%=0.53%にまで縮小してきております。

最近の米国債利回りの上昇は、トランプ政権の減税策や税制改革への期待とも言えますが、短期債の利回りが長期債利回りの上昇を上回り続けており、米10年債と米2年債のスプレッドは縮小傾向にあることがわかります。

 

そして、短期金利の上昇は金融引締を意味しているので、遅かれ早かれ景気後退と株価の下落を招くことになるでしょう。にもかかわらず、トランプ政権の減税策に伴う景気拡大と企業業績の改善を期待するのはいささか無理があるなと個人的には思っています。

 

それでも株価が上がるなら、私にできる説明は「バブル」ってことだけです。

以上のことを簡単に書くと、以下のようなプロセスになると思います。

2017年9月以前:

 

FRBによる債券再投資の実施 ➡ 株価上昇 ➡ 債券売り ➡ 利回り上昇

2017年9月以降の将来:

 

FRBによる債券再投資の縮小 ➡ 株価下落 ➡ 債券買い ➡ 利回り下落

 

そして、世界的に低金利が続く中での米国の利上げは、米国債の需要を増やすので、結局米金利は抑制されてしますことになります。その上、トランプ政権が実施する減税策に伴い向こう10年で1.5兆ドルの財政赤字が見込まれており、その中で米国経済が景気後退に陥れば、米政府は国債をさらに発行して、FRBが今まで以上に債券を再び購入することになると考えられます。

 

したがって、FRBが債券再投資を実施すれば株価は再びバブルのごとく上がり続け、いずれ金利はゼロに向かって収束していくはず。

しかし、FRBが再び債券再投資を実施するには、やはり景気後退が無いといけない訳で、その時にNY株価を筆頭に、世界の資産市場がどの程度の崩壊を伴うのかが市場に重要でしょう。

2018年は資産市場崩壊の兆しが見えるかも知れない年と期待しています。

2018年のドル円予想:

80円~120円

資産市場崩壊を期待して、ちょいと大胆に円高予想にしてみました。

さてさて、どうなることやら。

本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます、

2018年1月9日

Shortman

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2018年のドル円予想は、「80円~120円」でした。

実際はというと、104.55円~114.54円でした。本邦輸出企業の多くが決算期を迎える2018年3月に104.55円の年間安値をマークした後はじりじりとドル高へ。2018年9月末に米国、カナダ、メキシコが北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉で妥結したことが好感されて、10月に114.54円の年間高値をマークした。

年間値幅が約10円という。

値幅は狭いですが、円は2018年は対ドルで最強の通貨でした。

 

出所: Bloomberg, 主要通貨最強の円、19年にさらに上昇へ-対ドル107円の予想も

先ず簡単に昨年の予想の主要な点を。

2018年は資産市場崩壊の兆しが見えるかも知れない年と期待しています。』と書きましたが、その通りになりました。

ダウは見事に下げました。

これは簡単なロジックでわかりました。

『2017年9月以前:

FRBによる債券再投資の実施 ➡ 株価上昇 ➡ 債券売り ➡ 利回り上昇

2017年9月以降の将来:

FRBによる債券再投資の縮小 ➡ 株価下落 ➡ 債券買い ➡ 利回り下落』

前後の説明を簡単に記すとこうです。

FRBによる利上げと債券再投資の縮小という金融正常化は、実質金融引締であるから間違いなく株価は下がる。利上げをしつつそれでも上がるとしたらそれは株価バブルなので、バブルは永遠には続かずいずれ崩壊するの。株価が下がればリスク回避で円高になる。

古典的な近代経済学、岩田規久男前日銀副総裁の書いた本れべるの古典的な金融論の教科書通りの展開でした(^_-)

NY株価が下がることドル円が円高になることの理由は正解でした。

しかし、下げ始めるタイミングが2018年の相当後半まで持ち越されてしまった

タイミングを当てるのは難しいが、レバを減らして待てばよい。

待てば海路の日和あり!

昨年10月にドル円は年間最高値をマークしました。その時の私のレポートを読み直してください。

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10月4日(木)に大学院生に以下のようなメッセージを送った。

『今週の予想レンジ114.50円を超えてきました。とりあえず瓜の漬物仕込みました。ただ、完璧な予想は無理ですので、SLは忘れずに。また仮に今後上昇したとして、この先の目途は115.20円~115.50円と予想しています。その後は再び円高予想です。これがビッグ・ショートになれば嬉しいのですが・・・』

日足

週足

その後の結果・・・

順調にドル円は円高方向へ。

10月5日(金)日足・終値

10月5日(金)週足・終値

さぁ、ここで下半期の大胆予想をしてみます。

もちろん無責任な予想です。

まだ先の話ですが、この先の予想は2019年3月まで円高予想で、2019年3月には106.50円前後を目指すと思います。米利上げの影響で、新興国通貨の暴落やNY株の急落があれば、ドル円も100円を目指すこともあり得るかなと思います。

半年も先の話なので、どうなるかは誰にもわかりませんが。

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正直なところ、昨年の年始に予測したことが今起きつつあるので、マクロ経済的な説明は省きましょう(このレポートの最初の部分を参照ください。

で、レンジの予測です。

今年の3月までに106.50円をターゲットに、今年に入り既にドル円は105円を割り込み、104円台後半まで円高が進行しました。3月の年度末を迎えるに際して、ここから5円~10円の円高もあり得るので、ドル円の2019年3月までの目標値は、NY株価の動向に左右されるが、95円~100円という区切りの良い数字にしよう。

ぶっちゃけ、予想より約1年ほど遅れたと考えると、今後の下落幅は相当な紋別はオホーツク海に面した街です。

ダウは2018年10月に最高値となる27,200ドル円をマーク。その月のドル円は114.54円とこちらも最高値をマークした。2018年12月に入りダウは約6,000ドルほど値を下げたが、ドル円はその後104.94円まで下落し、約10円ほど円高へ。今後さらにダウが6,000ドル下げるとすると、ダウ6000ドル円の下落に対してドル円は5円、その後10円の下げ幅なので、今後ダウがさらに6,000ドル下落、つまり、最高値から12,000ドル下落するとすると、ドル円は95円~100円レベルにまで下落する可能性がある。

そして、ダウが日経平均株価が1989年12月29日の最高値38,957.44円から、バブル崩壊後の最安値2003年4月28日にマークした7,603.76円まで実に80%が吹っ飛んだのだが、ダウがその時と同じように80%下落するとすると、ダウはピークから約21,000ドル(6,000ドル+6,000ドル+6,000ドル+3,000ドル)下落するので、最大で昨年の最高値114.54円から35円(10円+10円+10円+5円)ほど円高になる可能性がある。

したがって、2019年のドル円予測値最安値は、昨年同様の80円とし、最高値は元に戻るだけなのですが、オーバーシュートするかも知れないので115円ではなく、昨年同様に120円としておきます。

2019年のドル円予想:

80円~120円

昨年起きることが今起きているので、円高予想に変更はないです!

本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます、

2019年1月7日

Shortman

 

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