おはようございます。

Shortmanです。

 

『大統領は「私は強いドルを好むが、米国に素晴らしく作用するドルが望ましいと考え、米国が他国とビジネスを行うことができなくなるほどの強過ぎるドルは望んでいない」と語った。
トランプ大統領はパウエル議長の名前を直接挙げることはなかったものの、「FRBの利上げを好むジェントルマン」として言及。「FRBには量的引き締めを愛し、非常に強いドルを好むジェントルマンがいる」と話した。
その上で大統領は「基本的にインフレはない」とし、金利がかつての水準に据え置かれ、量的引き締めが行われることがなければ、「若干のドル安につながることを想像できないか」と論じた。』
昨年からのトランプ大統領のFRB批判は正しいと個人的には思っている。
なので、トランプ大統領のこんな発言も出たし、先週のレンジ上限の112円を超えたし、前回のシグナルは様子見しましたが、ちょうどシグナルも出たし、漬物を仕込んでみました。
自己責任ですので・・・

2019年2月25日週のドル円概況;

先週前半は米中通商交渉への合意期待から円が売られる展開になるも、26日に公表された12月の米住宅着工件数が予想よりも弱かったことや、NY株が軟調に推移したことに加え、パウエルFRB議長の議会証言ではハト派的な方針が示され、ドル売りの展開に。27日にはインドとパキスタンを巡る地政学リスクへの警戒感からドル売りが先行し、週間安値となる110.34円までドル円は下落した。その後は米朝首脳会談への期待からドルが買い戻され、ドル円は111円を超える展開に。は米朝首脳会談は物別れに終わったが、月末28日はインドとパキスタンの緊張の高まりと、昨日公表された10-12月期の米GDP(速報値)が予想よりも強かったこともあり、ドルが買い戻される展開に。3月1日は2月の米ISM製造業景気指数が2年3カ月ぶりの低水準となったこともあり一時円買い優勢になるも、NY株価の反発に連れて米債利回りが上昇しドル円は週間高値となる112.07円まで上昇した。先週はやや円安予想にしており、週間予想レンジ上限の112円を少し超えた水準まで円安が進行した。

2019年2月25日週の予想レンジ:

109.00円~112.00円

2019年2月25日週の実際のドル円:

110.34円~112.07円

2019年3月4日週のドル円予想:

インド・パキスタンの地政学的なリスクの高まりの中、引き続き米中通商協議の行方に関心が集まる。そんな中、欧州中央銀行(ECB)の定例理事会があり、政策金利据え置きながらも経済見通しの下方修正が行われユーロ売り圧力が高まるかどうか。FRBが緩和姿勢を示しているが、各中央銀行も緩和姿勢を示しており、簡単にドル安の流れには向かわない。しかし、米国の経済指標もこのところ弱含みを見せており、ベージュブック(地区連銀経済報告)や2月の米雇用統計、2月のISM非製造業指数、12月の米貿易収支などの結果次第では円高へ流れが変わる可能性もあると予想している。

2019年3月4日週のドル円予想レンジ:

119.50円~112.50円

定点観測:

ダウとドル円

ドル円と米2年債利回り

ドル・インデックスと米10年債利回り

VIX

金価格

原油価格

Shortmans’s View:

昨年末に前日銀政策審議委員を務めた木内登英氏のこんなレポートを目にした。
日本銀行政策委員会審議委員を務め、在任中は毎回議案を提出する素晴らしい方だ。。
『国際決済銀行(BIS)が9月に公表した四半期報告書の中でも、米景気が後退期に入れば、レバレッジド・ローンの借り手である企業のデフォルト(債務不履行)増加などで、投資家は損失を被ることになる、と指摘している。
実は、日本の銀行は、この米国でのレバレッジド・ローンに非常に大きなエクスポージャーを持っている。ブルームバーグが報じたところでは、UBSグループは、最上級のトリプルA格のCLOに近年流入した資金の約3分の1は、日本の銀行によるものと試算しているという。米国債券市場でイールドカーブのフラット化が進み、日本の銀行が米国債投資で得られる利鞘が縮小する中、同じ格付けで国債よりも高い利回りのレバレッジド・ローンの相対的な魅力が高まったことが背景にあるのだろう。
こうした日本の銀行の積極的な投資姿勢は、当面は、不安定なレバレッジド・ローン市場を支える役割を果たすことになるのかもしれない。しかし、米国経済が大きく崩れる局面では、レバレッジド・ローン市場の本格調整も避けがたくなり、その際には、日本の銀行の財務の悪化に跳ね返ってくるだろう。』
全くもってその通り。
そして、先月2月中旬にこんなニュースが掲載されていた。
『レバレッジドローンの値上がりは続く見通しで、投資家は同資産を高利回り債に対してオーバーウエートとするべきだと、ゴールドマン・サックスのアナリスト、アマンダ・ライナム氏が20日のリポートに記述した。』
「GSや米系証券が自社で組成するような金融商品をオーバー・ウェートした方が良いという時は、そろそろ相場は終わりってことで、こうやって外資系に高値掴みされるんだよな・・・」と思っていた。
そしたら昨日こんなニュースを見て噴き出した(笑)
『米ローン市場の過熱に警戒感が広がる中、金融庁が今年1月、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)など3メガバンクや農林中央金庫など大手7銀行グループに対し、ローン担保証券(CLO)投資に関する一斉調査を実施していたことが2月28日に明らかになった。複数の同庁関係者が匿名を条件に明らかにした。』
まぁ、当然だろうね。そうなる前に指導しておかないと・・・
『米国では、CLOの裏付け資産となるレバレッジドローン(高リスクローン)の市場が過熱。利回りの高さが投資家の人気を集め、2018年の発行額は過去最大となった。18年末にかけて、イエレン前連邦準備制度理事会議長、エリザベス・ウォーレン上院議員らが次々と同市場のリスクを指摘。こうした事態を受け、金融庁はCLOに特化した調査に踏み切ったという。
同庁関係者の1人は、最近、米国のレバレッジドローン貸付先企業で、自己資本に対する借入金などの割合を示す「レバレッジ比率」が上昇し、質が劣化してきていることに懸念を感じていると話す。こうした問題意識はすでに調査先に伝えており、金融庁は各グループのCLO保有について2、3カ月後に再度一斉に点検する方針だ。CLO保有に急拡大の動きなどがあれば個別の調査も検討する。』
組成する側は手数料が欲しいだけ。質の良いのは既に売り切った後だから、後のは当然質が悪い。それを高利回り商品としてイエローに売る。
『農林中金の開示資料によると、CLOを含む債務担保証券(CDO)の保有残高は昨年12月末時点で6兆8219億円と、3月末時点の3兆8134億円から1.8倍に急増した。MUFG広報担当によると、CLO残高は同12月末で2兆5000億円程度で16年3月末時点と同水準になっているという。ゆうちょ銀の資料によると、同12月末の米CLO保有は1兆63億円と3月末時点から2倍に増えていた。3グループとも格付けは最上位のAAAだとしている。』
AAAだから質は良いのでリスクは低いとでも言いたいのであろう
難しい説明は他へ任せるとして、簡単に解説をしておきます。
CLOはローン債権を担保資産として発行される金融商品です。、通常、「シニア」、「メザニン」、「エクイティ」の3つにトランシェ分けされています。この分け方は、担保となるローン債権が破綻(デフォルト)した場合お弁済順位が、シニア➡メザニン➡エクイティとなっており、シニアが一番リスクが低い(リターンも低い)と考えられます。基本的にシニアはAAAの格付けでデフォルトの影響が極めて低いローン債権が組み込まれております。その結果、投資家はシニアであれば安全であろうという前提で投資をします。
・・・と理論的にはこういうシナリオですが、サブプライム(リーマン)ショックの時は、ローン債権のデフォルトが著しく増えて、シニアでさえも毀損してしまったものがあり、格付け会社の審査能力や体制も含めて大きな問題となりました。
もちろんこうした金融商品が悪だというのではなく、数値上、理論上は安全でも、実際には想定の範囲外の事が生じるので、必ずしもAAAだから安全ということはないのかなと。
今回の金融庁の検査は、日本の金融機関に対して「これ以上CLOへの投資を増やすなよ」という監督官庁の親心と理解すべきでしょう。
(ΦωΦ)フフフ…
おまけもある。
魂を買ったとか大袈裟な事を書いているが、日本企業が直接米国不動産へ投資を開始しているようだ。
こうした日本企業に誰が金を貸しているのか?
もちろん邦銀だろう。
黒田日銀総裁が行ってきた量的・質的緩和政策や、マイナス金利やらのせいで、収益機会が著しく減少している日本の金融機関が、収益確保のためにCLOに投資をしたり、米国不動産取得資金を貸し付けているのであろう。
まだ米国の不動産市況に異変が生じている訳ではないが、この先米国で不動産価格が暴落したら、邦銀の抱えるリスクは小さくはないであろう。
そうなれば全ては黒田日銀総裁の政策のせいだと個人的には思う今日この頃です。
(ΦωΦ)フフフ…
最後に、参考までに木内氏に関しての私の見解が2016年8月1日のレポートに書いてあるので再掲しておきます。
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私は以前このレポートでも日銀審議委員の関して『今回の日銀の金融政策決定会合を見ていて、政策委員、というか、審議委員の方々には、年俸で2,600万円以上(日本銀行における役員の給与等の支給の基準)も受け取っているのだから、野村総研出身の木内栄審議委員を見習って、もうちょっと真剣に提案とかして欲しいなと思います。』と少しだけ意見を書いた(注1参照)。
日銀の木内委員は毎回自分の意見を主張しているし、一貫して日銀の国債購入枠の減額を提案してる。今は、日銀政策委員の中の唯一の良心と私は思っている(注2)。
昨年末の記事だ。
『- 日銀木内審議委員は3日都内で講演し、年間80兆円(残高ベース)の国債買い入れを「永遠には続けられない」ため、市場で買い入れの限界が意識されれば金利が上昇するリスクがあると警鐘を鳴らした。自身が提案する買い入れ減額の必要性を主張するともに、急激な円高・株安には一時的な大量の資金供給が望ましいとの案を示した。』
永遠には国債は買えない。
仮に永遠に国債を購入すれば、実質ヘリコプター・マネーと同じ扱いとみなされてしまうであろう。
木内審議委員は45兆円まで減らそうと提案し続けている。もちろん毎回反対されてしまっているが、彼の主張は正しい。
黒田日銀総裁は、マイナス金利を導入し、インフレ目標2%を達成するまで、マネタリー・ベースの残高を積み上げて期待に働かける為に、長期国債を無期限・無制限に購入し続けているが、効果は無い。日本は今完全雇用状態だ。インフレが目標に届かないのは、金融政策のせいではないと考えられないのか?私は9月の「総括的な検証」で、黒田総裁が己の愚策には効果が無いことを素直に認めて検証をんとして欲しい。何よりも中央銀行家が、でもしないのにでふりをすることは非常に危険だと思う。そんな丁半博打に国民を道連れにしないで欲しい。
個人的には、効果が無いにも関わらず国債購入を拡大させてしまった以上、過去の例にならってこのまま放置するのではなく、ちんと段階的にでも縮小させるべだと思う。もちろん、今の状況で国債購入枠の減額は必ず債券バブルの崩壊につながり、長期金利の上昇を招くので、市場との会話を重要視しながら進めて欲しい。
三菱、郵貯、金融庁から懸念を示されソッポを向かれ、市場参加者からは既に見透かされている現状では、それを期待するのは非常に難しいかも知れないが、金融正常化へは市場との会話と信頼の構築は避けては通れない。このまま放置して、一段とテーパリングが難しい状況に自らを追い込んで、日本国民と日本国債を一段と危機に晒す権利は、黒田日銀総裁には無い。それよりも、今回の検証で多少の痛みを伴いながらも、正常化への道筋をつけるのか。正直、運命の別れ道になるかも知れない。
中央銀行に求められる役割は時代と共に変化し、現在では金融政策と財政政策の境界線が不明確化しつつありますが、中央銀行がでることとでないことはちんと線引すべし、やはり、でもしないことをでるなんて嘘をつていはいけないと思う。金融政策は本当に解決策を導出すまでの時間稼ぎ。金融政策は病人に与える薬と同じ。病気の症状を抑える薬の役割だからだ。病気を根治させるのは、己自身の生命力。日本経済の持つパワーが回復しなkれば、日本経済が抱える様々な問題は解決しない。
今回の検証では、ミスをミスと認め、「でること」と「でないこと」ことをはっりとメッセージで伝えて欲しいとも思う。
目先のドル円相場には何の関係もないけど、これから10年後、20年後に振り返れば、このテーマがいかに大事だったかがわかるほどの事態が今なのだ。

 

Good Duck!
Shortman

 

注1:8月1日為替週報
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今回の日銀の金融政策決定会合を見ていて、政策委員、というか、審議委員の方々には、年俸で2,600万円以上(日本銀行における役員の給与等の支給の基準)も受け取っているのだから、野村総研出身の木内栄審議委員を見習って、もうちょっと真剣に提案とかして欲しいなと思います。
前述してありますが、今回日銀の金融政策決定会合で決まった内容に、(注1)とかついているんだけど、誰が反対したとか、どんな提案があったとか記されています。
(注1)賛成:黒田委員、岩田委員、中曽委員、原田委員、布野委員、櫻井委員、政井委員。反対:佐藤委員、木内委員佐藤委員は、約6兆円の買入れは、市場の価格形成や日本銀行の財務健全性に及ぼす悪影響などを踏まえると過大であるとして反対した。木内委員は、財務健全性への影響のほか、株式市場のボラティリティを高める、株価を目標にしているとの誤ったメッセージになる等として反対した。
(注2)賛成:黒田委員、岩田委員、中曽委員、佐藤委員、原田委員、布野委員、櫻井委員、政井委員。反対:木内委員なお、木内委員より、マネタリーベースおよび長期国債保有残高が、年間約45 兆円に相当するペースで増加するよう金融市場調節および資産買入れを行うなどの議案が提出され、反対多数で否決された。
(注3)賛成:黒田委員、岩田委員、中曽委員、原田委員、布野委員、櫻井委員、政井委員。反対:佐藤委員、木内委員佐藤委員、木内委員は、マイナス金利は市場機能や金融仲介機能および国債市場の安定性を損ねることから、所要準備額を除く日本銀行当座預金については+0.1%の金利を適用することが妥当として反対した
(注4)木内委員より、2%の「物価安定の目標」の実現は中長期的に目指すとしたうえで、2つの「柱」に基づく柔軟な政策運営のもとで、資産買入れ策と実質的なゼロ金利政策をそれぞれ適切と考えられる時点まで継続するとの議案が提出され、反対多数で否決された(賛成:木内委員、反対:黒田委員、岩田委員、中曽委員、佐藤委員、原田委員、布野委員、櫻井委員、政井委員)。
佐藤委員と木内委員が民主党政権時代に任命されているから反対票を投じている訳ではないと思う。木内氏は審議委員就任以来、例えば以下のような大事な政策決定の際には、正当な理由で反対しており、効果がないことはすべでないという姿勢が感じられることと、財政規律のことも考慮した意見が見られると私は思います。
黒田日銀総裁が就任した一番最初の日銀金融政策決定会合が2013年4月3日・4日の金融政策決定会合であったが、その際木内員はマネタリーベース・コントロールの採用、長期国債買入れの拡大と年限長期化、ETF、J-REITの買入れの拡大には賛成したが、量的・質的金融緩和の継続については、2年間程度を集中対応期間と位置づけて行うべであるとして反対した。また、量的・質的金融緩和の拡大を決めた2014年10月31日の金融政策決定会合では、これまでの金融市場調節方針を維持することが適当であるとして反対し、サプライズ効果しかなかったマイナス金利を決めた今年1月29日の金融政策決定会合では、マイナス金利の導入は長期国債買入れの安定性を低下させることから、危機時の対応策としてのみ妥当であるとして反対するなど、極めて正しい判断をしていると思う。
その報酬に見合うだけの仕事をするのは至極当たり前のこと。それ以上に、政策委員として正しいと思うことをちんと提案したり、意見を述べることが、政策委員には期待されていると私は思うので、数合わせなだけの政策委員ならば必要ないし、そんな無責任な連中の集まりに国民生活に密接に関係する金融政策を任せてはいけないと思う。
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木内委員だけが出口の問題を考え、それを懸念し、手の打てる内にと以前からずっと一人で減額を提案し続けている。

 

Good Duck!
Shortman

 

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