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為替週次レポート(2015年12月7日)

おはようございます。

Shortmanです。

 

先々週くらいから全国を飛び回っております。

投資家の方々の注目は既に「来年」なんですね。

 

私が投資銀行時代の話をすると、12月は新しい年のスタートです。12月~翌年11月までに稼いだ金額が、会社(いや本部長かな・・・)にとっての重要度に応じた割合で、翌年1月か2月に支給される年に一度のボーナスに反映されます。10億円利益を出せば、ボーナスは1億5千万ってな具合です(割合は重要度によりますので、年俸の話はしても、ボーナスの金額だけは誰にも言いません)。もちろん全額が現金ではなく、ほとんどが税率の安かった退職金にプールされて、しかも何割かは株券だったりしました。この株券というのが、外資系金融マン達が税務署から追いかけられて、逮捕されたり、追徴課税を喰らった件です。まぁ、社員は海外の法人の株式をボーナスやら退職金で受け取る際に、社員が選択したわけでなく、その会社が決めたルールに従っているだけで、「何で俺が税務署に追いかけられるの?」ってな感じでした。そもそも源泉課税の徴収義務は会社側が負うものと思っていましたが、会社側は払ってないという事実。怖いですね。

 

 

事件の概要

Wiki, 「クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件

 

そんなこんなありましたが、このような件で国税に刑事告発されて、裁判で無罪を勝ち取った方が、私が以前と働いていた会社の先輩におりますので、暇な時にでも見てみてください。

 

八田さんの本

勝率ゼロへの挑戦史上初の無罪はいかにして生まれたか
​「勝率ゼロへの挑戦史上初の無罪はいかにして生まれたか

 

 

八田さんのブログ

「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

 

昔話は終わりして、ということで金融業界では12月は既に新しい年のスタートでして、皆さんも来年に向けて投資戦略を見直したり、トレードの手法を見直すタイミングだと思います。私の基本スタイルは「マクロ経済と政治を分析しながら、中長期的な時間軸で、ガッツリ稼ぐ」です。そうした手法を目指す方々に取って、こうしたレポートが役に立てば良いかなと思っております。

 

前11月29日週概況:

 

私は先週は11月の米雇用統計が発表されるので、ドル円は相場が大きく上下するかなと思っていたら(私の先週の予想:120.20円~125.50円)、122.29円~123.66円となり、それほど大きくは動かない結果となってしました。ECB理事会の後に一段とユーロ安を期待していたマーケットは、公表された追加緩和策で債券買取額の拡大が思ったほどではなく、ユーロは急激な買い戻しとなり、ユーロドルは1.05ドル前半から1.09ドル台へ、ユーロ円は129円台から134円台まで急騰しました。

 

米労働省が発表した11月の米雇用統計は、非農業部門の雇用者数が21.1万人増となり、市場予想の20万人増よりも強く、失業率は5.0%と市場予想通り。雇用統計の結果や、イエレンFRB議長の2日のワシントンでの講演や、3日の議会証言から年内の利上げは確実視されており、FED WATCHによれば利上げの確率は79%まで上昇している。
CME, FED WATCH

出所:CME, FED WATCH

 

ただし、1日に公表された米供給管理協会(ISM)が発表した11月の米ISM製造業総合景況指数は48.6と市場予想の50.3を下回り、2009年6月以来となる好不況の判断となる50を下回ったことや、先月19日に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨(10 月27~28 日開催分)で、利上げのペースがgradual(年3~4回)が、shallow(年2回程度)に変更されたことや、2日に公表された地区連銀経済報告・Beige Book(通称:ベージュブック)で、景気判断が「Modest」とされており、国内景気は良いが、製造業が弱く、緩慢な景気拡大となっており、FRBによる利上げのペースが緩やかになると市場は予想しており、一段とドルを買い上げる動きにはならなかった。

 

ドル円

ドル円

ECBの追加緩和策は、1. 中銀預金金利を10ポイント引き下げて、マイナス0.2%からマイナス0.3%に変更。2. 債券購入プログラムの期限を16年9月から17年3月に延長。3. ECBによる債券購入額は600億ユーロで変更は無いが、購入債券に地方債も含めるというものであるが、市場が求めていた債券買取枠の拡大がなく(ユーロの一層の下落を招くはずであったが・・・)、失望感が広がり、ユーロの買い戻しにつながった。ユーロは全通貨に対して買われ、ユーロドルは2009年以来の大幅高となる一時400ポイント急伸し、1.0950近辺まで値を戻した。ユーロ全面高の展開でドル円は下落した。

 

ユーロドル

ユーロドル

では、今週のドル円相場を予想してみましょう。

 

 

今週の予想: 

 

122.00円~124.50円

 

市場は既に年内利上げを織込済であることから、来週15日と16日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)までドル円を積極的に買う材料は乏しい。ユーロはECBがさらなる緩和余地を残したことから、売りが再開されると予想しており、その動きにつられてドルが買われる展開があるかも知れない。その意味で今週のドル円は若干ドル高で底堅い展開だと予想している。

 

参考チャート:

ダウとドル円

ダウとドル円
​NY株式市場とドル円は正の相関で動いているので、ドルが買われるとダウが上昇する。

 

米2年債利回りとドル円

米2年債利回りとドル円
​米2年最利回りとドル円は負の相関で動いており、ドルが買われる時は利回りが上昇する。

 

さて、こうした相場がいつまで継続されるかはわからない。私が2日の日報に書いたコメントを再掲しておきましょう。ここまで利上げを示唆しながら年内の利上げが行われないと、FRBの信用が失墜するので、残念ながら年内の利上げになりそうなので、わざわざ太字で、『私は意外に利上げは無いかなと思っております。』と強調したのは恥ずかしい限りですは、内容的には考慮しておく必要があると思います。

 

Shortman’s View:

 

『ここは大事なところです。年内利上げが8割近い市場参加者が予想していますが、私は意外に利上げは無いかなと思っております。

 

米FRBによる量的緩和(QE)1(2008年11月から2010年6月)が最初に実施されて、1兆7,250億ドル規模の債券購入が行われ、その後、QE2(2010年11月~2011年6月)で6,000億ドル、QE3(2012年9月~)毎月400億ドル規模で継続されています。実は米ISM製造業総合景況指数がこの水準まで低下したのは、2008年の初旬でした。この年バーナンキ米FRB前議長は量的緩和第一弾(QE1)をQE2と連続して実施し、次に50を下回ったのは2009年6月から8月にかけてで、同年9月にはQE3が開始された。

 

11月ISM製造業(カッコ内は10月):

 

景気指数:48.6(50.1)
新規受注:48.9(52.9)
生産:49.2(52.9)
雇用:51.3(47.6)
入荷遅延:50.6(50.4)
在庫:43.0(46.5)
顧客在庫:50.5(51.0)
仕入価格:35.5(39.0)
受注残:43.0(42.5)
輸出:47.5(47.5)
輸入:49.0(47.0)

 

米FRBの量的緩和(QE)は、「雇用の最大化」と「物価の安定」という2つの目標を達成するために、積極的に金融政策(に見せかけた実は財政政策)を行う中央銀行の姿勢を市場に示すことですが、正直なところ「雇用の最大化」は正直失業者数の実態がわからないけどまだまだ足りない。また、「物価の安定」はインフレどころからデフレのままなので、個人的には利上げに対して懐疑的。仮にこのタイミングで米FRBのよる利上げが実施された場合、世界経済は深刻な景気後退に陥ることにあるであろう(歴史に名を残す金融政策の失敗になるかも知れないと個人的には期待している)。』

 

今週も頑張りましょう!

 

Shortman

 

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