おはようございます。
Shortmanです。
先週からコミー前FBI長官の議会証言について、私なりの解釈をしてきた。もちろんマーケットの方向性を占うことが重要なので、トランプ氏が好きだとか嫌いだとか、悪人だとかそういう感情は抜きで、結論的なことを書いてきた。
マーケットはおおよそ私の判断と同じで見方をしているのであろうか、ダウもドルも来戻された。
しかし、既存メディはFake Newsとトランプ大統領にコケにされており、どうしても内容的にトランプ氏に対してネガティブな記事が目立つ。ロイターでさえこの通りだ・・・
ロイター, コラム:コミー証言で一段と困難になったトランプノミクス
ロイター, コラム:米大統領を狙うコミー氏の「スモーキング・ガン」
こうした記事の内容は私の解釈とは真逆な内容だ。
先週にも書いたように、コミー前FBI長官の議会証言で大事なことは、トランプ氏がロシア疑惑の捜査対象ではなかったこと。そして、最初から情報を漏洩させるべくメモを作成したこと。
当然、トランプ大統領の弁護士はこうした事実で攻めに転じてくる。。
Bloomberg, トランプ米大統領はコミー氏への圧力を否定、リークを非難-弁護士
『弁護士のマーク・カソウィッツ氏は、コミー氏がトランプ氏との会話の記録内容を記者に伝えるよう知人に頼んだと認めたことで、同氏が「機密情報および部外秘の会話の選択的かつ違法なリークを通じて現政権を弱体化させようと積極的な企てを行う」政府関係者の一部であることが露呈したと指摘した。
(途中省略)
カソウィッツ氏は電子メールで声明を発表した後、ワシントンの記者クラブで口頭で説明。「コミー氏は大統領との部外秘の会話について、無断で報道機関に一方的かつひそかに開示したことを認めた」と指摘した。さらに、コミー氏の証言は大統領の潔白を証明するものだとも述べ、「大統領は完全に正しさが証明されたと感じている」と付け加えた。』
コミー前FBI長官は自分が作成したメモの内容を外部に伝えることが非常に重要だと判断し、報道機関にリークするためにそのメモを良き友人のコロンビア大学ロースクールの教授と共有したと証言したのだが、それは違反行為ではないですかと。
そこで、FBIの雇用契約を見てみよう。
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この中の第2項、第3項、第4項を見て欲しい。
- All information acquired by me in connection with my official duties with the FBI and all official material to which I have access remain the property of the United States of America. I will surrender upon demand by the FBI, or upon my separation from the FBI, all materials containing FBI information in my possession.
「FBIの業務上知り得た全ての情報と利用する全ての資料はアメリカ合衆国の財産となる。FBIの求めに応じて、あるいはその職を離れる時には、個人的に仕入れたFBIの情報を含むすべての資料を譲り渡します。」
- I will not reveal, by any means, any information or material from or related to FBI files or any other information acquired by virtue of my official employment to any unauthorized recipient without prior official written authorization by the FBI.
「私はいかなる手段をもっても、FBIが保管している全ての情報や資料や、事前にFBIによる書面の承諾なしに、無許可の受領者に対して職務上特権的に知り得た他のいかなる情報も明かしません。」
- Prior to making any disclosure, I will seek a determination of whether the information may be disclosed. I agree to be bound by the guidelines governing prepublication review found in the FBI’s Prepublication Review Policy Guide (0792PG) as those procedures may from time to time be amended. I understand that, in this context, “publication” includes disclosure of information to anyone by any means. I will submit for review the full text of any proposed disclosure addressed by the FBI’s Prepublication Review Policy or this employment agreement as required by the policy at least thirty (30) working days prior to the proposed publication.
「いかなる情報開示をする前に、その情報が開示されるものかどうかの決定を待ちます。時折修正されるFBIの事前勘古物レビュー・ポリシー・ガイド(0792PG)に掲載されているように政府の事前刊行物レビューのガイドラインに従います。この文脈での「刊行物」が、いかなる手段を用いて誰かに情報を開示することを含むと理解している。予定する公表日の少なくとも30営業日前に、FBIの事前刊行物レビューガイドライン、又は本雇用契約に記載されているように、開示予定の全ての文章をレビューの為に提出します。」
今回のコミー前FBI長官のメモはこれら第2項から第4項に違反していることがわかる。
にもかかわらず既存メディアはトランプ大統領が不利だと言い続ける。
どんだけ嫌いなんだろうか・・・
2017年6月5日週の概況:
週は8日に英国の総選挙やコミー前FBI長官の議会証言などの重要イベントがあったが、ドル円は110.34円で始まり、110.33円で終わり、値動きがなかったかのようだ。8日の英国総選挙やコミー前FBI長官の議会証言を翌日に控えた7日には、リスク・オフな展開となり、週間安値となる109.12円をマークした。その後、英国の総選挙の出口調査などから英保守党が過半数を割りそうなことでポンド売り・ドル買いに。さらにコミー前FBIの議会証言も前日に事前に公表されていたこともあり真新しさは無く、全体的に買戻しの展開になり、週間高値となる110.80円まで上昇した。
今週の予想レンジ:
107.50円~111.50円
2017年6月12日週の予想:
来週6月13日(火)・14日(水)に米連邦公開市場委員会(FOMC)が、15日(木)・16日(金)に日銀金融政策決定を控えている。特にFOMCでは4回目の利上げを既に市場が織り込み済であることや、日銀が日銀が出口戦略に関して「時期尚早」から「説明重視」へ方針を修正したこともあり、円が買われる可能性があります。
定点観測:
ダウとドル円
ドル円と米2年債利回り
ドル・インデックスと米10年債利回り
VIX
金価格
原油価格
Shortman’s View:
今週は13日・14日にFOMCを控えています。4回目の利上げが予想されていますが、私は公表後にドルが売られたりする危険が高いです。
無理にポジションを持たないようにしましょう!
今週もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
Good Duck!
Shortman