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為替週報(2017年8月21日)

 

おはようございます。

 

Shortmanです。

 

この約1ヶ月の間にトランプ政権ではそれなりに有名な方々が去っていきましたが、人種間トラブルへのトランプ氏の一連の発言から、今回はスティーブ・バノン主席戦略官が辞任しました。

 

Bloomberg, バノン首席戦略官が退任、「きょうが最終日」とホワイトハウス

 

『米ホワイトハウスは18日、スティーブ・バノン氏(63)が首席戦略官の任務を退くと発表した。米バージニア州で先週末起きた白人至上主義者らの暴力行為に対するトランプ大統領の発言を巡り、非難が高まる中で、大統領に最も近い側近だったバノン氏が辞任に追い込まれた。』

 

これは歓迎すべきだと思う方々が多いと思います。もちろんマーケットも。しかし、破壊王になるべきトランプ大統領の後ろで糸を引く人物が消えると、今後出てくる政策は破壊王にふさわしくない政策になる可能性もあり、相場の崩壊を期待しているShortmanとしては、戦略を見直さないといけないかなと思っています。

 

2017年8月14日週の概況:

 

北朝鮮と米国の緊張関係を背景に、連休明け14日のドル円は109.01まで値を下げるも、その後はやや買い戻しに。15日には、北朝鮮の金正恩委員長が「朝鮮半島周辺で危険な妄動を続けるなら、既に明らかにした通り重大な決断を下す」と米国を牽制しながらも、「米国の行動をもう少し見守る」と述べたことが報じられ、米朝の緊張が緩和したことを受けてドルが買い戻され、ドル円は110.84円まで上昇した。さらに翌日16日は7月の米小売売上高が予想よりも強く、一時110.94円と週間高値となる水準まで上昇したが、7月のFOMC議事録が公表され、FRBのバランスシート縮小は9月開始がFOMCメンバーに支持される一方で、緩和的な金融政策の下、労働市場の引き締まりや堅調な経済成長があるにもかかわらず、インフレ率が伸び悩んでいる理由を巡り、メンバー間で激論が交わされたことを背景に、利上げ期待は後退しドル円は値を下げる展開に。その後は白人至上主義者と反対派の

衝突を巡るトランプ米大統領の対応・発言から、大統領の諮問委員会のメンバーが辞任する騒動へ発展し、大統領が2つの諮問委員会を解散した。米国家経済会議(NEC)のコーン委員長が辞任するとの噂が流れドル円はさらに値を下げて、週間安値となる108.58円まで下落した。

 

実際のレンジ:

 

108.58円~110.94円

 

今週の予想レンジ:

 

107.50円~110.50円

 

2017年8月21日週の予想:

 

今週25日(金)にジャクソンホールの経済シンポジウムでイエレンFRB議長の講演を控えて様子見ムードが強いと予想しております。また、トランプ政権への懸念が増し、さらには北朝鮮情勢等のリスク回避的な円買いが起きるかも知れません。一方で17日に公表されたECB理事会の議事録で、ユーロ高への懸念が示されておりドル買いも見込まれ、総じて動きの少ない1週間になると予想しています。

 

定点観測:

ダウとドル円


ドル円と米2年債利回り


ドル・インデックスと米10年債利回り


VIX


金価格


原油価格


Shortmans’s View:

 

面白いタイトルのコラムをロイターで見つけました。

ロイター, コラム:経済学者の鼻を折る「法則破り」の日本

 

経済学は、明確で測定可能なパターンや、普遍的で定量化できる法則を備えた「厳密な科学」になることは不可能だ。経済学はむしろ社会学の1部門に近く、何事においても確固たる結論に到達することがほとんどない、やっかいな学問分野なのである。』

 

オー!わかっているではないか!

 

私は昔から『経済学は社会科学に分類されているが、決して「科学とは」言えないレベルの学問で、正直、学問として扱っているのも無理があるような気がしている。心理学と言うか、分類手法というか、とにかく科学ではない。だけど、時々理念や概念と言うか、考え方というか、そういうところで面白いことを教えてくれる。』と主張しています。

 

社会科学としての科学的学問の体裁を整えるために、近代経済学の論文は必ず「社会的厚生の最大化」というお題目を掲げ、それが何の現実的な価値を生み出さなくても、二階微分してゼロになれば均衡解が出て来る数式をベースに論文を書き上げ、数多くの再生紙を生み出してきました。

 

しかし、この経済学の基本ツールを理解し、現実の経済活動を分析できないと、世の中がわからないのも事実で、予測するツールとしては非常に稚拙ですが、事後的な検証としてのツールとしては、非常に役に立ちます。

 

進化には多様性があります。西洋から産まれた近代経済学の常識からは理解が難しい側面もあるかも知れませんが、現実の社会は無限の均衡解が存在していて、経済学が導き出す数式的な均衡解もその一つに過ぎません。また米国の経済もまた均衡解の一つに過ぎません。

 

『日本の例から得られる全般的な教訓は明らかだ。それは、シンプルな経済原則には注意しろ、ということである。人間の性質はどこでも同じかもしれないが、現代的な繁栄の仕組みは複雑だ。テクノロジーは世界中どこでもますます似通ったものになっているものの、豊かさを得て、それを維持し、失うありかたは、国によってバラバラなのである。』

 

はい。その通りです。

 

最後に法則破りな日本から学べる機会もあったはずなんですけどね。

 

『インフレの問題もある。ノーベル賞経済学者ミルトン・フリードマンは1963年、「インフレは、いついかなる場所においても貨幣的現象」と述べ、マネーサプライが機械的に価格水準を決定すると提唱した。現在フリードマンの主張に反している国は日本だけではないものの、そこには独特の説得力が伴っている。』

 

私は「インフレは常に財政的な現象」と主張していて、財政政策に金融政策が追随(共謀?)した際に生じると考えていますが、フリードマンは「インフレは、いついかなる場所においても貨幣的現象」と述べています。そんな彼は貨幣的な研究では権威として崇められていますが、ノーベル賞の受賞理由は、彼が主張する「インフレに関する貨幣的現象」に対してではなく、「金融史・金融理論・消費分析に関する理論的貢献、安定化政策の複雑性に関する実証的研究」という一連の彼の研究活動に対してです。

 

その上で、思い出して下さい現実を。

 

FRBや日銀、ECBを初め各国の中央銀行が貨幣的現象だと信じてマネーを供給しましたが、今もまだインフレの伸びが悪いままですね一番最初にマネーを供給して、インフレ率が上昇しないことに気が付いたのはどの国でしたっけ?

 

日本(日銀)でしたよ。

 

それと、フリードマンがノーベル賞を受賞した時代は1976年と約40年前。その時代の現実以前とその当時の経済はどうでしたでしょうか?

 

恐らく経済学の学問的環境、経済活動の水準、金融政策、国際関係、貿易、・・・全てにおいて今とは比較にならないほどシンプルな時代でした。当然に電子マネーも存在せず、ビットコインも当然アイディアでさえ存在せず。戦後成長期で高齢化も程遠く、イケイケの時代。その時の考えが未だにそのまま通用すると思っているとしたら、それは違う気がします。

 

今週もどうぞ宜しくお願いします。

 

Good Duck!

Shortman

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