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為替週報(2019年6月3日)

 

おはようございます。
Shortmanです。

 

月末にこんなことが起きようとは・・・

ロイター, 米国株が大幅安、米の対メキシコ関税導入表明受け

 

『トランプ米大統領は30日、メキシコ国境からの不法移民流入に同国が十分に対応していないとし、6月10日以降メキシコからの輸入品すべてに5%の関税を課し、移民の流入が止まるまで関税率を段階的に引き上げると表明。メキシコのロペスオブラドール大統領はトランプ氏に撤回を求めた。』

メキシコの不法移民と関税は完全に想定外でした。

トランプ大統領は相変わらず自画自賛。

Bloomberg, トランプ大統領、関税は「素晴らしい言葉」-政策の正当性を主張

 

『「タリフマン(関税の男)」を自称するトランプ米大統領は1日、メキシコと中国からの輸入品に対し、関税を賦課したり引き上げたりする政策の正当性を主張した。関税の支払いを避けるために「企業は米国に移ってくる」とツイートし、「関税とは実に素晴らしい言葉だ!」と豪語した。

ここまではある意味でトランプ大統領らしい発言だが、彼の中では、複数ある対メキシコとの問題を最小のコストで解決する方法が関税ということらしい。

『トランプ大統領はメキシコに関して、両国の国境を通じた不法移民や違法薬物の流入阻止、雇用創出の拡大といったさまざまな政策目標を一緒くたにし、全て輸入関税の賦課によって達成すると論じた。』

なるほど。

しかし、どうも政権内部ではその効果について意見が分かれているようだ。

Bloomberg, トランプ大統領、対メキシコ関税で生産・雇用が米国に回帰と主張

これに先立ちホワイトハウスのマルバニー大統領首席補佐官代行は「FOXニュース・サンデー」とのインタビューで、対メキシコ関税案は「移民問題であって貿易問題ではない」と語っていた。またホワイトハウスのナバロ国家通商会議(NTC)委員長は1日のFOXニュース・チャンネルの番組「ジャスティス」のインタビューで、対メキシコ関税はトランプ大統領の長年の目標である米国への自動車生産回帰を促す「戦略」なのかと問われ、「全く違う。それはこの関税の目標ではない。あくまでも国家安全保障上の対応だ」と答えた。』

国境警備の問題に関税とは奇策というか、まぁ、うまい事を考えたと思ったが、貿易問題の解決まではなかなかうまくいかないであろう。

しかし、メキシコの関税の影響が出る前に世界経済は景気後退に陥るかも知れない。

Bloomberg, リセッションは1年以内に、米中貿易戦争が激化なら-モルガンS予想

『モルガン・スタンレーのチーフエコノミスト兼経済担当グローバル責任者、チェタン・アーヤ氏は、トランプ米政権が中国からの輸入品3000億ドル(約32兆4900億円)相当にも25%の追加関税を発動し、中国がそれに報復した場合は、9カ月後にもリセッション(景気後退)が始まる可能性があるとの見方を示した。アーヤ氏は2日のリポートで、株式相場は下げているものの、貿易戦争が世界のマクロ経済見通しに与える影響を投資家は依然軽視していると分析。コストが増大し、顧客需要の伸びが鈍り、企業が設備投資を減らせば、経済成長は打撃を受けると記した。』

貿易戦争激化で世界経済は縮小しつつあるが、その影響を投資は軽視していると。

2019年5月27日週のドル円概況:

週初日米首脳会談で自動車輸出規制や為替問題について米国側から厳しい要求が出なかったこともあり、109円台半ばで推移。その後特段のニュースがないまま米中貿易摩擦問題の激化・長期化を嫌気して株安・米債利回りが低下し、ドル円もじりじりと値を下げ109円台前半へ推移。その後は米7年債入札が弱く米金利が反発し、5月30日には週間高値となる109.92円をマークした。しかし、31日にトランプ米大統領がメキシコの全製品に5%の関税を課すことを発言すると、世界経済減速懸念から急速にリスク回避の展開となり、週間安値となる108.26円まで円高が進行した。

2019年5月27日週の予想レンジ:

108.00円~111.50円

 

2019年5月27日週の実際のドル円:

108.26円~109.92円

 

2019年6月3日週のドル円予想:

今週も米中貿易摩擦問題について改善の兆しが見えないことや、先週末にメキシコに対し関税を課すと発言したことにもあり、より一段とリスク回避ムードが高まると想定されることからやや円高へバイアスを置く。今回はトランプ・プットを期待してのポジション構築は止めておいた方が良いかも知れない。

 

2019年6月3日週のドル円予想レンジ:

107.00円~109.50円

 

定点観測:

ダウとドル円

ドル円と米2年債利回り

ドル・インデックスと米10年債利回り

VIX

金価格

原油価格

Shortman’s View:

これなかなか面白いので、参考までに読んでおきましょう。

・18年2月時点で、シカゴ・オプション取引所のボラティリティー指数(VIX)の1ポイント上昇は人民元の0.01%安につながったが、その影響は19年5月上旬では0.05%の元安と5倍となった。これは、インドネシア・ルピアと韓国ウォンの脆弱性と同程度だ・対照的に、VIXの1ポイント上昇時の円の避難通貨の特性は、0.01%円高から0.06%円高に強化された』

・円への避難通貨需要と人民元のより脆弱な性質は、恐らく為替レートのボラティリティーの上昇に重要な役割を果たしてきている

ドル円とVIXは逆相関の関係が強い。

日米金利差や日本の公的債務問題の拡大があっても、円は避難先として買われるという不思議な国の不思議な通貨。

 

Good Duck!

Shortman

 

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