おはようございます。
Shortmanです。
年末を控えてオオカミ少年黒田日銀総裁の金融政策に未来がないことの真面目な話。
日本銀行法
(通貨及び金融の調節の理念)
第二条 日本銀行は、通貨及び金融の調節を行うに当たっては、物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資することをもって、その理念とする。
ここに「国民経済の健全な発展の手段として物価の安定を図る」ために「日銀は通貨及び金融の調節を行う」と定められている。
そのことを前提に、私の博士課程の恩師が書いたこのちょっと古い記事を読んで欲しい。
Bloomberg, 安倍首相がタオル投げるしかない、日銀の異次元緩和出口-池尾教授
『足元では景気減速を受けて追加緩和観測も浮上している。3月の金融政策決定会合の主な意見では、財政とのさらなる連携を求める声が上がった。池尾教授は「空からお札をばらまくヘリコプターマネー政策のようなことをやれば物価は上がるかもしれないが、それが経済厚生を高めることにつながるのか問う必要がある」と述べた。』
今の金融政策が我々日本国民の生活を豊かにしたのかどうかを考えろと。
『日銀法は「物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資すること」を理念としている。池尾教授は「物価は手段という位置付けで、最終的な目的は国民経済の福利厚生を高めることだ」と指摘。経済厚生の改善につながる範囲で効果的に物価を上げる手だてがあるかと言われると、「その場しのぎ」や「やったふり」を除けば、有効な手段は「ない」と断言する。』
そして我々日本国民の生活を豊かにするために物価を上昇させる手段があるのかという問いに対して、『「その場しのぎ」や「やったふり」を除けば、有効な手段は「ない」と断言』している。
まぁ、このレポートで書くのも嫌になるくらい黒田日銀総裁の政策を批判してきたので、ここの毒者には当たり前に感じる内容であろう。
この先の未来は?
『池尾教授は「20年代後半以降は財政需要が一層膨張する中、貯蓄率は下がり貯蓄を取り崩して生活費に充てることになる。そうなると経済的な景色が今とガラッと変わる可能性がある」と指摘。日銀が金利を抑え込もうとしても「キャピタルフライト(資本逃避)を招いて通貨価値が急激に下落し、通貨防衛のために利上げせざるを得ない。そういう局面が20年代後半以降、あり得ないことではない」としている。』
池尾先生はこの先の未来を見据えて、現状の金融政策に警鐘を鳴らしている。
では先ず何をすべきなのか
『池尾和人立正大学教授は、長期化する異次元緩和の出口に向かうには、2%物価目標実現のためにリングで戦う日本銀行に対し、安倍晋三政権がもはやその必要はないとタオルを投げてあげることが唯一の道だとの見方を示した。このまま出口が来なければ、団塊の世代が後期高齢者となる2020年代後半以降、国民はシートベルトを締めて危機に備えるしかないと語った。』
安倍総理が日銀に対して2%の物価目標を実現を諦めると「タオルを投げて上げること」しかないと。
そして、安倍総理が政治家として、総理としてそれが出来なければ、我々国民は戦後に起きたような事態(ハイパー・インフレーション・預金封鎖・新円切替・財産税)に備えておく必要があると。
まぁ、将来の事は亀様しか知らないが、備えあれば憂いなしだと思う。
2019年12月16日週のドル円概況:
NY株の最高値更新や中国の経済指標に改善が見られることからリスク選好的のドル買いも見られたが、英国のEU離脱を巡りまだ不透明な部分もあることや、米国の経済指標が強弱入り乱れ109円前半でもみ合い。米下院は18日の本会議でトランプ大統領の弾劾訴追決議案を賛成多数で可決したが、共和党が過半数を握る上院では否決される可能性が高いことから、市場への影響はなかった。先週から欧米市場はクリスマス休暇入りしたことから動意が乏しくなるとは書いたが、値幅はわずか50銭しかなかった。
2019年12月16日週の予想レンジ:
108.50円~110.50円
2019年12月16日週の実際のドル円:
109.17円~109.67円
2019年12月23日週のドル円予想:
欧米諸国はクリスマス休暇入りで、今週も引き続き動きは鈍いと想定される。しかし、流動性が乏しくなることから、値動きの激しさが増す事もあり得るので、そうした値動きには注意が必要。
2019年12月23日週の予想レンジ:
108.50円~110.50円
定点観測:
ダウとドル円
ドル円と米2年債券利回り
ドル・インデックスと米10年債利回り
VIX
金価格
原油価格
Shortman’s View:
今そこにある危機。
ロイター, コラム:CLO市場の動揺、PE会社に激震も 資金調達に懸念
大恐慌の引き金は債務危機。
債務関連の記事はマメに目を通そう。
Good Duck!
Shortman
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