おはようございます。
Shortmanです。
私はドル円が100円を切ると予想し続けていますが、旺盛な日本の海外投資需要もあって、トランプ政権が誕生してからは最近は急激に円高にはならないでいました。
ただ、最近は対外投資の勢いが剥げ、円安方向にも行かずに、少しづつ円高になってきたなと感じています。
ドル円と米2年債利回り(過去5年)
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さて、JPモルガンの佐々木さんのコラムが出ているので、彼の長期的なドル円の予想を参考にしておきたい。
ロイター, コラム:来年のドル/円、静かに100円割れか=佐々木融氏
『J.P.モルガンは今週、来年末までの為替相場予想を公表した。その中でドル/円相場に関しては100円を割り込み、98円まで下落するとの予想を示した。米国の追加経済対策は来年1─3月期の終わり頃まで合意が得られないとみているため、米国の1─3月期の実質国内総生産(GDP)成長率はマイナスとなる見通しだ。』
2021年末までの予想で98円まで下落すると。
コロナ対策での経済財政刺激策やワクチンの普及で経済活動は上向く可能性が高いが円高に向かうその理由は?
『このように想定される経済環境の中でも、米連邦準備理事会(FRB)が利上げを必要と感じるところまでインフレ率が上昇しなければ、利上げ期待も高まらないだろう。その結果、「経常赤字国の米国が名目政策金利をゼロ、実質金利はマイナス」という状況は続くので、米ドルが少なくとも対円で下落するトレンドは、来年も続くと予想される。』
米国のインフレ率が高まらなければ利上げは出来ず、名目金利をゼロにしてもインフレ率が上がらず実質金利がマイナスになって、ドルが対円で下落するからだと。
なるほど。
さらに、今年の年初まで続いた日本企業の対外直接投資が、コロナの感染拡大の影響で昨年の半分程度にまで減少している中での各国の低金利政策では、円安につながる日本企業の対外直接投資が今年に比べてさらに半減すると彼は予想している。
『また、世界の金利が軒並み低下し、日本との差が大幅に縮小する中で、円売りを伴う対外証券投資も縮小せざるをえないだろう。日米実質金利差、円の名目実効レート、日本の名目長期金利を変数に用いたモデルによると、日本からの対外証券投資フローは今年に比べて半減する可能性があることを示唆している。』
2019年の半分の半分、つまり、2019年の4分の1程度にまで日本企業の対外直接投資が減少すればさすがに円売り圧力は低下している。
そして、来年2021年には経済回復が見込まれる中で、新型コロナウイルスの感染者が欧米に比べて極めて少ない日本経済は、引き続き低インフレ率で推移すると考えられるので、先進諸国の中で相対的に円の実質金利が魅力的になってくるであろうと。
『この結果、日米実質金利差は大きくマイナス方向に拡大しており、ドル/円相場が大幅に円高方向に動くリスクを示唆している。』
各国の金利差は無くなり、先行きの不透明感から日本企業の対外投資が減少する中で、ドル円相場はファンダメンタルズから影響を受けるのだと。
『依然として高水準の経常黒字、これまでの旺盛な対外投資によって維持されてきた割安な水準、実質金利の上昇などの観点からすると、2021年に円が上昇する可能性は比較的高いと考えられる。
世界的な株価上昇が続く中で、ドル/円相場と日経平均株価の相関は今後も崩れたままの状態となるだろう。J.P.モルガンは来年もドル/円相場の下落トレンドと日経平均株価の上昇トレンドは並立すると予想している。』
その結果、円高にもかかわらず日経平均は上昇すると。
円高なのに日経平均が上昇するなんてことはあるのかと思いたくなるが、FRBがゼロ金利政策で相場がリスクオンで米株上昇なら、円高で日本株も上昇するだろう。実際にそうした動きはあった。
『これはGFC以降の2009年3月から2011年7月にも見られたみられた現象だ。ドル/円相場はこの間100円から76円まで下落したが、日経平均株価は50%程度上昇している。』
以上のことを背景に・・・
『来年のドル/円相場は、過熱感や悲観的な見方がなく静かに100円を割り込むことになるだろう。』
(・_・D フムフム
2020年11月23日週のドル円概況:
週初23日(月)に週間安値となる103.67円をマークした後、新型コロナワクチンに関する期待感もありNY株もダウが3万ドルを超える史上最高値を記録するなどして、ドル円は底堅い展開に。翌日24日(火)には、トランプ政権がバイデン氏の政権移行チームへの手続きを容認したことやバイデン氏が次期財務長官に前FRB議長のイエレン氏を指名するとの報道から、ドル円は週間高値となる104.75円まで上昇した。しかし、その後は11月の米消費者信頼感指数などの弱い経済指標と新型コロナウイルスの感染拡大が重しになり、26日(木)の感謝祭を迎えてドル円は動きが鈍くなった。
2020年11月23日週の予想レンジ:
102.00円~105.00円
2020年11月23日週の実際のドル円:
103.67円~104.75円
2020年11月30日週のドル円予想:
先週同様に新型コロナウイルスの感染拡大の影響から弱含みを想定しつつ、①新型コロナウイルス向けのワクチンの開発状況、②米国の対策、③米国の主要経済指標に左右される展開を想定。
2020年11月30日週の予想レンジ:
102.50円~105.00円
定点観測:
ダウとドル円
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ドル円と米2年債利回り
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ドル・インデックスと米10年債利回り
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VIX
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金価格
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原油価格
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Shortman’s View:
欧州から帰国して2週間の自宅待機から解放され、その2週間の間毎日続いた厚生労働省からの毎日の監視連絡も終わったのですが、その翌日から熱が出るという。(笑)
さて、そんな世界中に迷惑を輸出する中国ですが、最近の新型コロナウイルスに関するプロパガンダには頭にきますね。
ロイター, アングル:コロナ起源は「輸入冷凍食品」と中国主張、西側は反論
『新型コロナウイルスの感染者が世界的に急増している中で、中国は国営メディアを使って「コロナの起源は中国」との見方を否定する情報の拡散を続けている。ウイルスは昨年終盤に武漢の海鮮市場で確認されたが、それより前に海外に存在していたという主張だ。』
武漢で見つかるより前から存在していた(個人的には中国で研究されていたと睨んでいます)が、確認されたのが武漢なだけで欧州から冷凍食品に付着して中国へ入ってきたと・・・笑
『これらのメディアは、ウイルスが輸入冷凍食品に付着していたと指摘。国内の科学論文なども、従来考えられていたよりも早く欧州でウイルスが出現していたと主張し、これを中国発でコロナが広がったとは言えない可能性の証拠としている。
25日には中国共産党機関紙の人民日報が、フェイスブックに「#新型コロナ感染症の始まりは武漢ではなかった。輸入された冷凍食品とその包装部分に由来しているのではないか」とする専門家の見解を投稿した。
世界保健機関(WHO)は、食品や包装のどちらもコロナの感染経路だとは見られていないとの見解を示している。それでも中国は輸入冷凍食品にリスクがあると唱えて検査態勢を強化し、その結果、ウイルスが見つかったと何度も発表して輸入品の受け入れを拒否。輸出した国が異議を申し立てる事態になっている。
人民日報系のタブロイド紙、環球時報も、新型コロナ感染症は中国外が起源だとする見方を積極的に広めている。』
なんというかな、この嘘と言うか、無責任さというか、出鱈目さと言うか、図々しさというか、全てが中国ですね(苦笑)
この中国の反省の無さと、WHOの無責任さを真面目にどうにかして欲しい!
Good Duck!
Shortman