おはようございます。
Shortmanです。
目のかゆみに、流れ出る鼻水は間違いなく花粉症。しかし、乾いた咳がコンコン。花粉症なのか、新型コロナウイルスなのか・・・まぁ、気にしないのが一番。
さて、先週の日曜日に緊急のFOMCが開催されてました。
いつものように前回1月29日分(定例)と比較。




要点:
・新型コロナウイルスの感染拡大で、米国を含む多くの国で経済活動が混乱
・グローバルな金融取引にも多大な悪影響
・労働市場は2月までは依然として力強い
・ここ数カ月の雇用の伸びは堅調
・失業率は低水準
・経済活動は緩やかなペースで拡大
・家計支出は緩やかなペースで拡大
・企業の設備投資と輸出が低迷中
・最近はエネルギー部門に下方圧力
・コア・インフレ率(除く食品・エネルギー)は前年比で2%を下回っている
・新型コロナウイルスの影響は短期的に経済活動の重石になり、経済見通しのリスク
・FFレートの誘導目標レンジを0-0.25%に引き下げ
・FRBは家計・企業の借入への資金供給を支援
・雇用の最大化と物価安定の目標達成を促すため、あらゆる種類の手段を活用する準備
・国債の保有額を5000億ドル、ABSの保有を2000億ドル増やす
・保有する国債やABSの償還元本もすべて再投資
・翌日物とターム物のレポオペを拡大
・引き続き市場の状況を注視し、適切に計画を調整する準備
・ロレッタ・メスター委員が反対票
・FFレートの誘導目標レンジを0.50%-0.75%に引き下げを主張
・FRBは家計・企業の借入ニーズの支援措置
・割引窓口、日中の資金供給、銀行資本、流動性バッファー、所要準備に関する措置
・他の中銀と協調し、米ドルの流動性スワップラインを取り決めた
はぁ~
金融政策で感染者が減る訳ではないので無意味・・・
3月17日の為替日報を再掲しておこう。
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今回の武漢ウイルスに金融政策や財政政策が効果がないことは繰り返し何度も書いてきた。
だからこれには驚かない。
ロイター, ダウ約3000ドル安、景気後退懸念拡大 FRB緊急利下げ受け
『FRBは15日、政策金利をゼロ付近に引き下げ、債券買い入れを再開するとしたほか、危機時の対応手段の活用に踏み切った。ただ、この緊急対応が新型コロナの急速な感染拡大および感染拡大による世界経済や企業業績への悪影響を巡る新たな警鐘になった。』
ダウとドル円
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まぁ、当然だ。
この暴落を受けてVIX(恐怖指数)は爆上げ。
VIX
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Bloomberg, 米株式市場のボラティリティー、金融危機上回る-VIX過去最高更新
『16日の米株式市場で主要株価指数が1987年以来最大の下げを演じた中、ボラティリティー(変動性)の指標が過去最高に上昇した。
S&P500種株価指数が前営業日比12%の大幅安となり、市場の先行き不安の指標とされるシカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティー指数、VIXはこの日82.69で終了した。これまでの終値ベースの最高は、米議会が金融危機当時に自動車業界救済計画の採決を延期した2008年11月20日に付けた80.86。VIXは16日に一時83.56まで上昇し、08年10月24日に記録した日中ベースの過去最高である89.53に迫った。』
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恐らく投資家の顔は・・・
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キャー!
その上でこのニュースが大事。
ロイター, トランプ氏「景気後退の恐れ」、新型コロナ最悪期は早くて7月
『トランプ米大統領は16日、新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた指針を強化し、10人以上の集会や不要不急の旅行、レストランやバーでの飲食を避けるよう促した。米経済がリセッション(景気後退)に陥る恐れがあるとの見通しも示した。』
景気後退・・・予想通りです。
しかし、それ以上に大事なのはここの部分。
『また、新型コロナの米国での最悪期が7月もしくは8月、さらにそれよりも遅い時期になる可能性があるとの見方を示した。』
最悪期が今年の夏かそれ以降になるという。
ムムム・・・
彼は今までは株価の上昇は自分のおかげだと言っていたが、危機に際しては株価よりも優先させるべきことがあることを彼は分かっている。
『トランプ大統領は、米経済が景気後退に陥る恐れがあるとの見方を示した一方、株価急落を巡る懸念は一蹴。「市場は自然に何とかなる」とし、新型コロナが終息すれば非常に好調になるとの見方を示した。』
そう、私が繰り返しているように、株価も、景気も、全ては新型コロナウイルスの収束の目途次第なのだ。
そこで大事な予想を掲載しておこう。
2008年10月24日にVIXは89.53、終値ベースでは2008年11月20日に付けた80.86が過去最高値でしたが、ダウがその後に最安値(6547ドル)を付けたのは、2009年3月9日でした。
つまり、VIXが最高値をマークしてから約五か月半後。
ということで、トランプ大統領が7月か8月に最悪期を迎えると言っていることとも整合的だ。
株価の暴落が止まるのは今年の7月~8月かなと。
SP500
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7月から8月にかけてSP500は1900pt位かも知れない(^_-)
しかし、金融危機に波及すればその後も株価は下落し続ける可能性もあるので注意が必要だ。
その時はこうなる。
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出所: Zerohedge, The Last Time This Happened Was October 1929…
恐らくSP500は1000pt前後。
年内解決か否か・・・
亀のみぞ知る。
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2020年3月16日週のドル円概況:
15日(日)に臨時のFOMCが開催され100bpの緊急利下げが行われたゼロ金利を復活。ドル円は16日(月)に週間安値となる105.13円まで下落。その後トランプ政権による2兆ドルもの財政投資やFRBのCP買入等の支援策が打ち出されてはNY株が上下したが、急激な景気後退懸念から世界的なドル需要が急増し、ドルが大きく上昇。20日(金)には週間高値となる111.50円まで上昇した。
2020年3月16日週の予想レンジ:
101.50円~108.00円
2020年3月16日週の実際のドル円:
105.13円~111.50円
2020年3月23日週のドル円予想:
今週も引き続き強いドル需要からのドル買いが想定される。一方で、年度末の円買いも入る可能性があり、やや大きな変動は無くなりそう。コロナウイルスを巡る情報に右往左往しそうだ。感染者数の増減や、感染者数に影響を及ぼす政策や治療法開発等で株価は上下運動するであろう。
2020年3月23日週の予想レンジ:
106.50円~112.00円
定点観測:
ダウとドル円
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ドル円と米2年債券利回り
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ドル・インデックスと米10年債利回り
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VIX
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金価格
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原油価格
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Shortman’s View:
ドル高の勢いが強い。
ドル・インデックス(短期)
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通常であれば、有事の際にはドルと並んで円も買われそうなのだが、債務危機を見越しているので、買われていない。
ドル円(短期)
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もちろん金も買われていない。
金価格(短期)
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それどころかドルが買われているのに米国債も売られている。
米10年債価格(短期)
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つまり、今回のリスク・イベントは通常のとちょっと違うことがわかる。
景気後退から信用収縮へ。つまり、債券バブルの崩壊であり、膨張した債務が破裂することを投資家は警戒し始めているのだ。
その結果、国債でもなく、金でもなく、ただ手元に現金を持っておこうとしているのだ。
安全資産と思われる国債や金でさえ買わずに、ただひたすら現金を握りしめているような状況にまで人々の恐怖が増幅している。
この動きには警戒が必要だ。
債券の値下がりは金利の上昇を招くからだ。
米10年債利回り(短期)
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JGB10年債利回り(短期)
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いきなり上がり始めてきた。
金利の安定化策ははただ一つ。
中央銀行による国債買入。
しかし、もうほとんど財政ファイナンスの領域だ!
(ΦωΦ)フフフ…
米10年債利回り(長期)
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JGB10年債利回り(長期)
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長期的にももはや金利上昇は避けれないのか・・・
米国も日本も長期的にみればまだかなり低い方だが、一夜にして急上昇する可能性もあるし、債券強気派には考えを改める良いタイミングかなと思います。
ヒントはここかな(^_-)
さて、経済が停滞し、金利上昇まで引き起こす事態に陥り始めているが、そんなに今回のウイルスはヤバいのだろうか?
日本と中国の感染者の数字は両国ともに操作しているので信用できないので、とりあえずイタリアの数字で調べてみた。
2018年現在の数字だが、イタリアの人口は約6048万人。今回の新型コロナウイルスの感染者数は3月22日の朝9時43分現在53,578人で、死者は4,825人。
人口的に見れば感染者数はわずかに0.09%。無症状や検査を受けていない人もいるだろうから、その数が10倍だとしてもせいぜい国民の0.9%≒1%くらいの患者数しかいない。
あれ、確かハーバード大の先生は人類の70%くらいが感染するとか話していた。
CBS, Coronavirus may infect up to 70% of world’s population, expert warns
全人類の70%が感染するのに一体何年かかるのだろうかと思ってしまう。
まぁ、医師でもないし、ウイルスの研究者でもないから正確な判断ではないと思うが、なんか大したことないのに、大袈裟に誇張している雰囲気があるよね。
イタリアの現状で見る限りでは、感染者はめちゃんこ少なくないか?
にもかかわらず政治家とマスコミは大惨事のごとく煽って人々の自由を制限し、経済活動を萎縮させ、景気後退を長期化させようとしているようにしか見えない。
何をそんなに恐れているのか?
財政破綻を加速させたいのか?
長引けば長引くほど景気は悪化し、債務問題が露呈し、大恐慌へ・・・
そろそろかも知れませんね。
Good Duck!
Shortman