為替週報(2020年3月30日)
ロイターも、Bloombergもどこもかしこもコロナウイルスの記事でいっぱい。マーケットのネタがコロナウイルス1本勝負なので、別の話題にしようにも、危機を煽っても意味がない。東京はこのままだと、感染症の患者さんに対応できる病院の病床数が足りなくなり、普通の病床まで感染者で溢れて、医療制度が機能しなくなる可能性が高い。
ロイターも、Bloombergもどこもかしこもコロナウイルスの記事でいっぱい。マーケットのネタがコロナウイルス1本勝負なので、別の話題にしようにも、危機を煽っても意味がない。東京はこのままだと、感染症の患者さんに対応できる病院の病床数が足りなくなり、普通の病床まで感染者で溢れて、医療制度が機能しなくなる可能性が高い。
コロナウイルスによる感染拡大からの景気後退。それに対する金融政策でFRBのバランスシートは膨らむ一方。加えてそれに対する財政・経済政策。さらに政府赤字が拡大し、国債発行が増えるので国債を買い支えて利上げを阻止するFRB。その結果としてFRBのバランスシートはさらに拡大。それでも株価を守るFRBは頑張る。今後の予想。
私は過去のVIX値と1929の恐慌時の株価からざっくり判断してこんな予想を出しています。(中略)5月~6月位にSP500は2000pt近くまで下落、8月頃にリバウンドが2350pt前後で完了して、再び下落を開始、またリバウンド・・・時期は感染者数の拡大スピードに合わせ多少前後するが、概ねこんなところということはわかる。
〈円が強くならない3つの理由〉GFCの時と異なり、なぜ今回は円が突出して強くならないかという点については、以下の3つの要因が指摘できる。(中略)つまりGFCの時も今回も、グローバル経済のリセッション懸念を背景にドルと円がともに強い通貨となっているが、今回はGFCの時と異なり、上記3点を背景に円がさほど強くならないのだ。
ドル高の勢いが強い。通常であれば、有事の際にはドルと並んで円も買われそうなのだが、債務危機を見越しているので、買われていない。金も買われていない。それどころかドルが買われているのに米国債も売られている。つまり、今回のリスク・イベントは通常のとちょっと違うことがわかる。景気後退から信用収縮へ。債券バブルの崩壊である。
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武漢ウイルスで世界経済がパニックに陥っている訳ですが、そんな状況なら通常は円が買われると思いきや、恐らく今はドルが一番強い。昨日ご質問を頂戴した。『お疲れ様です。なぜドル円は下がらないのですか?市場参加者はFOMCの結果を見極めたいのでしょうか?』良い質問です。分析してみましたが、ドル高の理由はこんな回答がベストかと。
『トランプ大統領も17日、新型コロナウイルスの経済的衝撃を和らげるため、総額1兆ドル規模の景気刺激策を打ち出した。国民に小切手を支給する考えを示し…』人が移動できないので生産ラインが機能しない結果、在庫が無くなる中で小切手が配られると、需要と供給でモノの価格が高騰するだけで、企業在庫は減るが景気には何の足しにもならん。
不動産屋のおっさんであるトランプ大統領に何を期待しているんだか。財政政策が切り札だって?武漢ウイルスに金融政策も財政政策も効果はないって書いているのにわからん奴らだな。金融政策や財政政策ではなく、一流の研究者に予算を配分すべきだ。個人的にはMITのJames Collins教授のような科学者に期待している。
掛け声をかけても武漢ウイルスの根絶はできない。財政政策で検査体制を構築しても感染拡大は防げない。大事なのは人と接触しないことだが、それは経済活動の停滞を招く。景気を取れば人の往来を止めない方が良く、その結果感染者は爆発的に増える。感染者数の拡大を阻止して、景気後退を招かないなんて技があるとは私には思えませんが・・・
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